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過去のデータをもとに紹介! 各クラブのCLベスト8進出の可能性は?

2020.02.27

欧州CLラウンド16は1stレグが終了。次戦への展望は? [写真]=Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグの全日程が終了した。8試合のうち、ドローに終わったのはナポリバルセロナ(1-1)の1試合のみ。ホームチームは4勝、アウェイチームは3勝を挙げた。

 果たして、次ラウンドへの勝ち上がりにはどの程度のアドバンテージがあるのか。

 大手メディアの『ESPN』や『BBC』、さらにサッカーのデータ専門家として知られる「ミスター・チップ」ことアレクシス・マルティン・タマヨ氏は過去の勝ち抜けデータを紹介している。そのデータをもとに、各チームのベスト8進出の可能性を探ってみたい。

 なおCL(欧州チャンピオンズカップ時代を含む)で、2戦合計のスコアが同点だった場合にアウェイゴールが2倍となる現行ルールが採用されたのは1967−68シーズンからのこと。それ以前は、2試合を終えて同点だった場合、中立地で再試合が行われていた。

※以下、左側がファーストレグをホームで戦ったチーム

アトレティコ・マドリード 1-0 リヴァプール

[写真]=Getty Images


 現欧州王者を相手にホームで完封勝利を収めたアトレティコ。欧州カップ戦において、ホームでのファーストレグに勝利した直近20回のうち19回で次ラウンドへの勝ち抜けに成功している。

 逆転を許したのは、昨季のCL決勝トーナメント1回戦。ホームにユヴェントスを迎えたファーストレグで2-0の勝利を収めたものの、敵地で0-3の敗戦を喫して敗退が決まった。先勝は大きなアドバンテージだが、1点リードでは油断はできない。

 ただシメオネ監督が就任してからのアトレティコには、“敗退の法則”がある。彼らを敗退に追い込んだクラブには、必ずクリスティアーノ・ロナウドが所属していたというものだ。該当するのはレアル・マドリードユヴェントスの2クラブで、C・ロナウドがいないクラブと対戦した場合には必ず勝ち抜けを達成してきた。リヴァプールにはその“天敵”がいないが、要塞として知られるアンフィールドから生還を果たすことはできるだろうか。

ドルトムント 2-1 パリ・サンジェルマン

[写真]=Getty Images


 ベスト8進出チームを最も予想しづらいのがこのカードだろう。前身の欧州チャンピオンズカップ時代を含めても、ノックアウトステージにおいて、ホームでのファーストレグを2-1で制したチームが勝ち抜けを果たした確率は約50パーセント。まさに五分五分なのだ。

 昨季の決勝トーナメント1回戦では、ローマ対ポルトが全く同じ状況だった。ファーストレグは、ホームのローマが2-1で先勝。しかし、セカンドレグではポルトが2-1として2戦合計スコアをイーブンに戻した。迎えた延長戦で決勝点を挙げたのはポルト。しかも、117分のPKで得たゴールが勝敗の決め手となった。

 今回も延長戦、あるいはPK戦まで突入する可能性は十分にある。アーリング・ハーランドやジェイドン・サンチョを中心に勢いに乗るドルトムントか、キリアン・エンバペやネイマールがリベンジに燃えるパリ・サンジェルマンか。いずれにしても、好ゲームになること請け合いだ。

アタランタ 4-1 バレンシア

[写真]=Getty Images


 思わぬ大差がついたファーストレグ。先勝したのはCL初出場のアタランタだった。バレンシアは逆転に向けてかなり厳しい状況に追い込まれたと言えるが、1ゴールを奪ったのが、せめてもの救いか。

 CLの決勝トーナメントで、アウェイでのファーストレグを1-4で落としたあと、勝ち抜けに成功したチームは2つだけ。2003-04シーズンのデポルティーボと2017-18シーズンのローマだ。

 デポルティーボは準々決勝のセカンドレグでミラン相手に4-0の勝利を収めて大逆転。一方のローマも、準々決勝のセカンドレグでバルセロナ相手に3-0、アウェイゴール差でベスト8進出を果たした。それぞれの本拠地名をとって、前者は「リアソールの奇跡」、後者は「オリンピコの奇跡」と呼ばれ、今もなお語り継がれている。

 ミラクルが必要だが、デポルティーボとローマに出来て、バレンシアに出来ないことはないだろう。「メスタージャの奇跡」を起こすことができるだろうか。

トッテナム 0-1 ライプツィヒ

[写真]=Getty Images


 CLに帰ってきたジョゼ・モウリーニョ監督だったが、トッテナムはホームで0-1の完封負けを喫した。欧州カップ戦において、同監督が率いるチームがホームでのファーストレグに敗れるのは4回目。そのうち3回で敗退を余儀なくされている。

 逆転勝利を達成したのは、ポルトを率いて臨んだ2002-03シーズンのUEFAカップ準々決勝だ。パナシナイコスにホームで0-1の敗戦を喫した後、アウェイで延長戦の末に2-0で勝利。逆転でベスト4進出を果たすと、最終的に優勝を飾った。ちなみにモウリーニョ監督にとっての欧州初タイトルでもあった。

 ハリー・ケインとソン・フンミンの2大ストライカーを欠く状況で、ポルトガル人指揮官はどんな策を練ってくるのか。キャリア3度目の欧州制覇を熱望する名将の手腕に注目だ。

チェルシー 0-3 バイエルン

[写真]=Getty Images


 ファーストレグで最も点差が開いた両チームの対戦。チェルシーにとっては、痛恨の完封負けだろう。

 0-3の敗戦からセカンドレグで逆転したチームと言えば、昨季のリヴァプールが思い出される。彼らはセカンドレグでバルセロナから4-0の勝利を奪い、ファイナルへ進出した。しかし、奇跡の逆転劇は本拠地アンフィールドで成し遂げられたもの。チェルシーは、セカンドレグを敵地フースバル・アレーナ・ミュンヘンで戦う。

 欧州カップ戦では過去に、ファーストレグでホームチームが0-3の敗戦を喫したケースが213回あるという。しかし、その後に逆転を果たしたチームは1つもない。データ上、突破の確率は0パーセントということになる。絶望的な状況に追い込まれたフランク・ランパード監督は、どのような形でセカンドレグに臨むのか。メンバー選考を含めて、目が離せない。

ナポリ 1-1 バルセロナ

[写真]=Getty Images


 アントワーヌ・グリーズマンの一発で貴重なアウェイゴールを手にしたバルセロナ。しかし、CLの決勝トーナメント初戦は4年連続で勝利を逃すこととなった。

 バルセロナは欧州カップ戦において、アウェイでのファーストレグに引き分けた過去33回のうち27回で次ラウンドへの勝ち抜けを達成。最後に敗退を喫したのは、2003年のCL準々決勝までさかのぼる。敵地で行われたユヴェントスとのファーストレグを1-1で終えると、ホームで迎えたセカンドレグは延長戦の末に1-2で敗戦。聖地カンプ・ノウで逆転を許した。

 そのシーズン以降、同様のケースでは9回連続で勝ち抜けを果たしているが、セカンドレグに向けては少なくない不安を抱える。セルヒオ・ブスケツが累積警告で、またアルトゥーロ・ビダルがファーストレグでの退場によって出場停止となるからだ。互角の戦いを見せていたナポリにも勝機はあり、クラブ初の8強進出も夢ではない。

リヨン 1-0 ユヴェントス

[写真]=Getty Images


 ラウンド16の中では最も実力差のあるカードと思われたが、その予想は見事に裏切られた。リヨンは前半に挙げた1点を守り切って完封勝利。イタリア王者はアウェイゴールのないまま、ホームでのセカンドレグを迎えることとなった。

 ユヴェントスがCL決勝トーナメントのファーストレグで敗れるのは、今回で12回目。過去11回のうち、5回でセカンドレグでの逆転に成功している。昨季のラウンド16も、アトレティコ・マドリードに敵地で0-2の敗戦を喫したが、ホームで3-0の逆転勝利を収めた。黒星スタートは不本意に違いないが、昨季の再現は難しいことではないだろう。

 今季は本拠地ユヴェントス・スタジアムで16勝1分けと無敗をキープ。2週間後の大一番で華麗なる逆転劇を見せてくると、ファンも信じているはずだ。

レアル・マドリード 1-2 マンチェスター・C

[写真]=Getty Images


 先にリードを奪う理想的な展開から、5分間で2失点を喫し、ホームで逆転負けとなったレアル・マドリード。CL奪還へ向けて崖っぷちに追い込まれた。

 というのも、彼らは過去のCLで、ホームでのファーストレグに敗れた場合、次ラウンドへ突破したことがないからだ。2000-01シーズンはバイエルン(0-1)、2005-06シーズンはアーセナル(0-1)、2008-09シーズンはリヴァプール(0-1)、そして2010-11シーズンはバルセロナ(0-2)にファーストレグで敗戦。敵地でのセカンドレグでスコアをひっくり返すことはできなかった。

 ただ過去4戦と異なるのは、ホームで得点を奪ったこと。2点を献上、さらに主将のセルヒオ・ラモスが退場したことは痛恨だが、彼らには不撓不屈の精神がある。“ジダンのレアル”はCLで敗退したことがないというデータも後押しになるはずだ。

(記事/Footmedia)

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