東アジア王者の座をかけて日本代表と韓国代表が対戦する [写真]=Getty Images
日本代表は18日、EAFF E-1サッカー選手権2019決勝大会の第3戦を迎える。10日の中国代表戦は2-1、14日の香港代表戦は5-0と、日本は2連勝スタート。現時点で首位に立っている。
東アジア王者の座をかけた最終戦の相手は、“永遠のライバル”である韓国代表だ。宿敵との大一番を制して、優勝を飾ることができるのか。ここでは、試合前に知っておきたい7つの情報を紹介する。
■アベック優勝がかかった一戦
今夜のゲームは、優勝決定戦となる。日本と韓国は共に開幕2連勝。得失点差で韓国(+3)を上回る日本(+6)が首位に立っており、この試合に引き分け以上で優勝が決まる。過去7回開催されているE-1サッカー選手権において、日本が優勝したのは2013年大会の1度のみ。対する韓国は史上最多4度の優勝を誇り、過去2大会連続で王者に輝いている。3大会ぶりの優勝を狙う日本か、それとも初の3連覇がかかる韓国か。17日には“なでしこジャパン”が優勝を飾っており、日本は初のアベック優勝を目指して戦う。
■“森保ジャパン”にとってはリベンジマッチ
“タイトルのかかった日韓戦”と言えば、昨年夏に開催されたアジア競技大会が思い出されるかもしれない。森保一監督のもとU-21代表として臨んだ日本は、U-23代表にオーバーエイジ枠のソン・フンミンらが加わった韓国と決勝で激突。上田綺世がゴールを挙げたものの、延長戦の末に1-2で敗れ、2大会ぶりの優勝を逃した。今大会のメンバーの中では上田のほか、小島亨介、遠藤渓太が当時の韓国戦に出場。森保監督、そして3選手にとっては、昨年の借りを返す絶好の舞台となる。
■A代表は2年ぶりの対戦
日本と韓国のA代表が対戦するのは2年ぶりのこと。前回もE-1サッカー選手権決勝大会(2017年)の第3戦で激突した。味の素スタジアムで行われた試合では、昨年までヴィッセル神戸でプレーしていたチョン・ウヨンにゴールを奪われるなど、1-4で完敗。ホスト国として臨んだ日本だが、目の前で韓国に優勝をさらわれた。なお、直近3回の日韓戦はすべてE-1サッカー選手権決勝大会で実現しており、1勝1分け1敗と五分の成績を残している。今回はどんな結末を迎えるだろうか。
■セットプレー頼みの韓国代表
今大会、韓国は香港に2-0、中国に1-0と、2試合連続の完封勝利を収めた。しかし、3得点はすべてもセットプレーから奪ったもの。流れの中から何度も決定的なチャンスを作るものの、シュートが枠に飛ばないシーンが散見される。セットプレー以外からの得点がここ5試合連続でなく、流れの中から得点を奪ったのは10月10日のW杯アジア2次予選・スリランカ戦(8-0)まで遡らなければならない。韓国メディアは攻撃陣の決定力の低さを批判しており、日本を倒すためにはプレーの精度を上げることが必要だと分析している。
■日本は初めて戦うスタジアム
今夜の日韓戦の舞台となるのは、韓国の釜山にある『釜山アジアドメインスタジアム』。2002年のアジア競技大会と同年の日韓W杯のために建設されたスタジアムであり、W杯では3試合が行われた。韓国は今大会の全3試合を同スタジアムで行うのに対し、日本はA代表史上初めてここを舞台に戦う。ここまで観客数の伸び悩みが話題となっているが、日韓戦ともなればスタンドは韓国サポーターで埋まることになるだろう。完全アウェイの雰囲気のなかで、普段どおりのパフォーマンスを発揮できるかが日本のカギとなりそうだ。
■2人のJリーガーに要注目
今大会はFIFA(国際サッカー連盟)が定める国際Aマッチデーでの開催ではないため、日本同様、韓国もソン・フンミン(トッテナム)やファン・ヒチャン(ザルツブルク)といった海外組を招集できていない。そんな中、二人のJリーガーがチームをけん引している。攻撃陣では、FC東京に所属するナ・サンホが2試合連続フル出場を果たし、香港戦ではゴールを奪った。また、ガンバ大阪のキム・ヨングォンは中国戦にキャプテンマークを巻いて出場。2019年のJ1リーグ32試合に出場した同選手は、センターバックとしてチームの無失点勝利に貢献した。日本サッカーを熟知する二人には要注目だ。
■ベント監督は背水の陣
この試合は韓国代表を率いるパウロ・ベント監督にとって初めての日韓戦となるが、自らの進退がかかった重要な一戦でもある。日韓W杯にも出場した元ポルトガル代表MFは、昨年8月に就任。しかし、今年1月から2月にかけて行われたアジアカップでは準々決勝で敗退。9月から始まったカタールW杯のアジア2次予選でも2勝2分けでグループ2位に甘んじるなど、低調なパフォーマンスが続いている。韓国国内では多くの批判にさらされており、日本に敗れて大会3連覇を逃すようなことがあると、進退問題に発展する可能性があるようだ。“絶対に負けられない戦い”である日韓戦だが、指揮官にはさらに大きな重圧がかかっている。
(記事/Footmedia)
By Footmedia