先制点の後、久保裕也と抱擁する手倉森監督 [写真]=Getty Images
AFC U-23選手権カタール2016(オリンピック・アジア最終予選)準決勝が26日に行われ、U-23日本代表とU-23イラク代表が対戦。日本が2-1で勝利を収めて決勝進出、2位以内を確定させ、6大会連続の五輪出場を決めた。試合後、手倉森誠監督が記者団の取材に応じた。
手倉森監督は「劇的すぎるね」と第一声。「今日のハーフタイムでは『あと45分』という話をしていた。前半の仕掛けが少しうまくいっていたということもあって、『それをやり続けるだけだ』という話をしたけど、ちょっとイラクが攻勢を強めてきた。パワープレーで来るかなと思っていたら、ずっと地上戦で来て、自分たちも足を使わされたという状況だった。たぶん、選手たちは耐えるほうに重きを置いていた」と、試合内容を振り返った。
今大会では試合ごとに先発メンバーを入れ替え、ローテーションをしながら選手起用を行ってきた。手倉森監督は注意点として「(選手たちを)迷わせないこと。戦いを迷わせないことと、独りよがりにさせないこと」という2点を挙げ、「自分が結果を出すことだけに走らせない。誰が出ても、チームのための仕事、自分が描いている戦略に対して、しっかり身を寄せてやれるかを意識付けした」と、話した。
選手の入れ替えを頻繁に行う中、宿舎では積極的にコミュニケーションをとっていたという。手倉森監督は「今回は何人か、自分の部屋に呼びましたね。この大会が初めてでした。トーナメントに進んでからはミーティングルームをいつも開けて待っていた」と明かし、準決勝で決勝点を挙げた川崎フロンターレMF原川力に対しては「お前らはいぶし銀だと。(矢島)慎也と(原川)力は、このチームのシステムを自由自在に変えられる能力がある。『困った時にいてくれるから、安心している』と話しました」と、信頼を語ったエピソードも披露した。
最後に手倉森監督は、五輪出場を決めて号泣したかと問われ、「いや、優勝してから泣こうと思っている。秋葉(忠宏コーチ)が号泣しているから、もらい泣きしそうになっちゃったけどね」と、優勝を誓った。
日本は30日の決勝で、U-23韓国代表と対戦する。
By サッカーキング編集部
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