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元U-20なでしこ主将の藤田が現役引退…GK権田がメッセージも

2016.01.17

現役引退を発表した藤田(左)とSVホルンに移籍した権田(右) [写真]=Getty Images

 浦和レッズレディースは16日、MF藤田のぞみが2015シーズンをもって現役引退することを発表した。

 高校女子サッカーの名門、日ノ本学園高校から2010年に浦和に入団した藤田は、ルーキーイヤーから試合に出場。2012年に日本で開催されたU-20女子ワールドカップでは、“ヤングなでしこ”ことU-20女子日本代表のキャプテンに抜擢され、チームの主力として活躍した。

 しかし、2014年にオーバートレーニング症候群を発症。長期戦線離脱を余儀なくされた。リハビリを経て2015年シーズンに復帰を果たすが、コンディションの悪化のため再び戦列を離れ、昨季のリーグ戦では1試合の出場にとどまっていた。キャリア通算では75試合に出場し5得点をマークした。

 引退に際し藤田は、「2015シーズンをもちまして引退することを決めました。一昨年、昨年と長期にわたってチームから離れる期間があり、そのことについてみなさまにご報告する機会が遅れてしまったこと、ご迷惑、ご心配をおかけしてしまったことをおわび申し上げます。2014シーズンのスタート時から体調不良が続いて、徐々にその状態が悪化し、7月ごろにオーバートレーニング症候群の診断を受け、しばらく休養させていただいていました。2015シーズンのスタートに合わせ、チーム関係者のサポートをいただきながら調整をし、仲間とともに2015シーズンのスタートを切ることができました。トレーニング、試合をこなしながら回復していましたが、5月ごろからふたたび悪化してしまい、長期離脱をすることになってしまいました。厳しいシーズンだったにもかかわらず、チームの力になれなかったこと、また応援してくださる方々の期待に応えることができず、大変申し訳なく思っています」とコンディションの経過を説明。

 その上で、「レッズレディースの一員としてなでしこリーグで戦う以上、シーズンを通して日ごろのトレーニングも含め、全力で日々過ごさなければならないと思っています。私はこの2シーズン、やりきることができず、力になれませんでした。そして、現在の回復状況も含め、引退を決断しました」と理由を説明した。最後に、「2010年から6年間レッズレディースでたくさんの尊敬する先輩や最高のチームメートとプレーできたこと、熱く温かいファン・サポーターのみなさんの応援の中でプレーできたことはとても貴重な経験でした。また監督をはじめ、チームスタッフ、クラブ関係者、そしてパートナー企業のみなさま、手厚いサポートで支えてくださり、感謝しております。今までのサッカー人生で出会ったすべての方々、本当にありがとうございました。決して格好の良い終わり方ではないですが、小さいころからあこがれていたこのチームでプレーできて幸せでした。これからは一人のサポーターとして浦和レッズレディースを応援していきます」とメッセージを送った。

 昨年、自身もオーバートレーニング症候群と診断され、戦列を離れていたSVホルン(オーストリア3部)所属のGK権田修一はツイッターを更新。「藤田のぞみさんが引退。気持ちは痛いほどよくわかる。今またサッカーをできていることが改めて幸せな事だと感じた。今後同じ病にかかり悩む人が出てくるかもしれない。今悩んでる人がいるかもしれない。僕はそんな人達の希望になれるような選手になりたい!!」と同じ症状で苦しんだ藤田の心情を理解し、自身の活躍を誓った。

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