サッカーゲームキングジャック6月号
2016.02.07

浦和の背番号“6”を継承した遠藤航…タイトルが求められる環境で成長を目指す

遠藤航
浦和レッズの入団会見に臨んだ遠藤航 [写真]=田丸英生
共同通信社運動部

 湘南ベルマーレから浦和レッズに移籍したU-23日本代表の遠藤航が7日、埼玉スタジアムで加入記者会見を行った。1月のAFC U-23選手権カタール2016(オリンピック・アジア最終予選)で主将として優勝に大きく貢献したDFは、帰国してから6日間のオフを挟んで新天地のピッチに足を踏み入れ「ユニフォームを着ることで、やっとチームの一員になれたと実感した。少し休みをもらったが、早く合流してみんなとトレーニングしたい」と笑顔で意気込みを語った。

 リオデジャネイロ・オリンピックを控える大事なシーズンに、ユース時代から一筋でプレーしてきた湘南を離れる決断をした。初めての移籍にはリスクもともなうが、迷いはなかったという。「代表の活動があって合流が遅れてしまうのは分かっていたが、今後プロ人生を歩んでいく中で、このチームにこのタイミングで移籍することがベストだと思った」と明かす。複数のJ1クラブが獲得に乗り出していたが、「チームを決めるにあたって大事にしているのは、自分が成長できるかというところ。プレースタイルが(浦和の)サッカーにフィットすると感じたので選んだ」と浦和入りを決めた理由を説明した。

 2014年シーズン終盤にも浦和から獲得オファーを受けたが、その時は断っていた。当時と今回の心境の変化について「まだ個人としてJ1で1シーズンを戦ったことがなく、湘南で一回しっかりJ1を経験することが一番と考えて残留した。また(オファーを)いただけたということもあり、(2015年は)自分が成長できたと実感できたシーズンだったので、さらにステップアップする意味での移籍になった」と述べた。

 獲得交渉にあたった山道守彦強化本部長は「(埼玉スタジアムで)試合をやる気持ちよさとやりがい。その反面、期待に応えなければいけない難しさ」という、熱烈なサポーターの応援や大きなプレッシャーを背負う環境を売り文句にしたという。「トップの選手はそういう環境を求める印象がある。マキ(槙野)から始まり(興梠)慎三、(西川)周作、(石原)直樹…。チャレンジャーというか肝が据わっていて、彼(遠藤)もそういう一人である印象。最後までどうなるか分からなかったからハラハラしたけれど、何となく選んでくれるんじゃないかという感じはしていた」と舞台裏を明かす。遠藤自身も「タイトルを取らないといけない環境に身を置けるのは、自分の成長につながる」と受け止めている。

 DFとMFの複数のポジションをこなせる万能性が持ち味だが、浦和では厳しいレギュラー争いが待ち受ける。「ずっと湘南では3バックの右でやっていたので、そこで勝負したい思いはある。ただ真ん中もやりたいし、代表ではボランチでやらせてもらっているので(浦和でも)やりたい。今はそこまでポジションにこだわるべきではないと思うので、与えられたポジションでしっかりやりたい」と言う。起用法についてミハイロ・ペトロヴィッチ監督は「チーム状況によって変わってくる」と話しており、山道強化本部長は「(3バックの)真ん中、右、ボランチ。こういう汎用的な選手は(監督が)間違いなく好きなタイプ」と、固定しない可能性が高いことを示唆した。

 開幕まで半年を切ったリオデジャネイロ・オリンピックの最終メンバー入りに向けて、大事なシーズン序盤となる。「今回は23人だったのが次は18人になるし、オーバーエイジも入れればもっと少なくなる。ケガで来られなかった選手や、悔しい思いをしてメンバーに入れなかった選手もいる。そういう選手と新たな競争が始まるので、優勝で浮かれてはいられない。しっかり試合に出て活躍しなければいけない」と気を引き締める。一方、昨年デビューした日本代表への定着や、自身初となるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)など、オリンピック以外にも目標は多い。「間違いなくタフなシーズンになるのは分かっている。そういうタフなシーズンを過ごすことでさらに成長できるし、いろいろな活動ができることはサッカー人生の中でも多くないと思う」と前向きに捉えている。

 先月カタールで痛めた左脚の状態は「今日検査をしたので、その結果を見ながらになる。感覚的には問題ないし、もともと長引くケガじゃないので明日から普通に練習できると思う」と軽症であることを強調した。8日には鹿児島・指宿キャンプに合流し、24日には早くも今季最初の公式戦となるACLグループステージ第1節のシドニーFC(オーストラリア)戦を迎える。

 元日本代表の山田暢久氏が長年着用した背番号6を受け継ぎ、多くの期待と注目を集める23歳のDFは「重みのある番号であることは十分理解しているが、6番を背負ってタイトルをもたらしたいという思いがあって選ばせていただいた。サポーターの皆さんは、まだ何もしていない自分なので少し不安はあると思う。試合で自分の良さをしっかり出して、早く認めてもらえるように頑張りたい」。自身にとっても、9年ぶりの主要タイトル奪還を目指すクラブにとっても重要なシーズンに向けて力を込めた。

文・写真=田丸英生(共同通信社)

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