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【平畠啓史氏はこう見る!】J2後半戦は上り調子のC大阪と大分に注目… “チームの波”を見極めてtotoを攻略せよ!

2015.07.30

上り調子のC大阪 [写真]=Getty Images

 昨季、三冠を獲得したG大阪は、リーグ戦第17節終了時点、つまり折り返し地点で7勝3分7敗で8位。それまで、2連敗と3連敗が1度ずつあった。だが、折り返し地点あたりから上昇気流に乗って勝ち点を重ね、最終的には見事に優勝を果たした。また、2013年シーズンのJ2を4位で終え、J1昇格プレーオフを制した徳島の第21節、折り返し地点の成績は、8勝2分11敗の15位だった。しかし、第22節から6連勝を飾り、第33節まで12戦負けなしと急激に調子を上げ、念願のJ1昇格を果たした。

 チャンピオンズリーグ制覇を狙うようなヨーロッパのチームは、4月、5月あたりにピークをもっていくため、コンディションを調整し、時期によってはチーム全体のコンディションを意図的に下げることもあると聞く。2月頃にピークがきてしまい、肝心な4月、5月に力が出ないと意味がないのである。明確な理由が見当たるようなこともあるし、神の仕業としか思えないようなこともあるが、それぞれのチームにバイオリズムのようなものがあり、谷の部分を浅く、山の部分を高く維持したチームが最終的に好成績を収めることとなる。そして、現在の順位に関わらず、このバイオリズムのようなものを見極めると、totoをさらに楽しむことができる。


 そんなJ2後半戦、調子を上げつつあるのがセレッソ大阪だ。ここにきて、ようやく期待値どおりの力を発揮し始めた。チーム全体がコンパクトになり、守備が安定している。攻撃的なイメージの強いC大阪だが、調子を見極める一つのバロメーターは守備陣の仕事内容である。左サイドバックの丸橋祐介が何回攻撃参加し、どれだけクロスを上げているか。右サイドバックの酒本憲幸が一度ボールを止めたと思ったら、すぐに動き始めて相手をかわす得意のキングサーモンフェイント(※勝手に命名)をどの位置で何度繰り出しているか。センターバックの山下達也が高い打点で競り合う地点はどこか。染谷悠太がしっかりとシュートコースに入り、シュートブロックができているか――。チームがうまくいっていない時は、これ以外にも守備陣の仕事が多すぎて、得意の仕事を100%の力でできていないように見えてしまう。ただ、ここ最近のC大阪は、守備陣が得意の仕事を100%でやれているように見える。それは、チーム全体がコンパクトになったことと、今季から加入した関口訓充橋本英郎の中盤での献身的な守備と無関係ではない。経験豊富な二人が中盤に入ったことで、チームに安定感が出始めた。守備が安定すると、もともと持っている攻撃力がいかんなく発揮できるようになる。後半戦のC大阪は上昇モードに入った。

 そしてもう1チーム、調子を上げ始めているのが第26節終了時点で20位に位置する大分トリニータ。ここに来てようやくチーム全体が整い始めた。これまではA4やB5の用紙、ハガキサイズなどいろいろな紙が混ざって整わない感じだったが、現在は「A4はA4」、「ハガキはハガキ」と綺麗に分けられ、それぞれの紙も端と端を合わせて、“トントン”と整頓された感じになった。センターバックタイプの4人の選手がディフェンスラインを固めるだけでなく、しっかりとラインを高い位置で整え、安定させた。中盤では20歳の松本昌也がもともとあった高い技術に加え、献身的な守備も厭わず、アグレッシブに泥臭い仕事をこなす。為田大貴は攻撃センスをいかんなく発揮。そして、前線では大分の象徴、高松大樹が元気なのである。体格だけでなく、存在感が非常に大きい。今の状態の大分ならば、上位陣との対決も遜色ないものになるだろう。後半戦、この2チームは要チェックである。

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