FOLLOW US

本田が中高生にプロを目指す“覚悟”を熱弁「本当に自分の夢を信じているか」

2016.09.17

日本代表やミランで活躍する本田圭佑 [写真]=Getty Images

「プロになるために何をすればいいのか。言われたことを黙ってやるだけじゃだめ。自分で考えなきゃいけない」

 かつて“挫折”を味わった本田圭佑が中高生に向けて熱弁を振るった。

 本田のマネジメントを務めるHONDA ESTILO株式会社は、グループ傘下にあるジュニアユース4チームとユース1チームのセレクションを全国各地で数回にわたり開催する(セレクション情報はこちら)。これまでもタイミングが合えば本田自身がトレーニングを視察してきた。冒頭の言葉は、今夏にジュニアユースチームの視察をした時のものだ。プロを目指す少年たちにとっては、海外で活躍する選手との交流は貴重な経験になったに違いない。

 本田は、少年たちと同時期にガンバ大阪のジュニアユースに所属していたが、ユースに上がることはできずに星稜高校へ進学した。自ら“挫折”と語るほど大きな出来事だったが、それでも当時の本田には確固たる信念があり、「プロに進むために何をするべきか」、「自分に何が足りていないのか」を必死に考えたという。

本田圭佑

熱心に中高生へ語りかけた本田圭佑(右) [写真]=HONDA ESTILO

「残り3、4年でプロになれるかなれないか。もしくはその後に大学へ進んでプロの道を探るか。どちらにしろ、みんなに残された時間はそんなにない。この3年間でどうやって自分たちが夢であるプロ選手になるか、もしくは日本代表や海外クラブでプレーするのかを考えた時に、まず一つは自分が本当にその夢を実現できると信じているのか、本当にプロになりたいと思っているかというところが一番大事」

 プロになるために「夢を諦めない気持ち」と「覚悟」を持ってほしいと訴える。練習については、「練習の時間よりも練習をしていない時間」の方が大事だと話し、「ここ(の練習)だけを本気でやるんじゃなくて、帰ってからもしっかりと覚悟を示さないといけない」と、食事や睡眠の管理、練習後の振り返りが必要不可欠だと呼びかけた。さらに「君たちはまだ14歳、15歳で、まだまだ可能性がある。“成長力”こそが一番の魅力」と、参加者たちにはプロへ進む可能性が十分にあると伝えた一方で、「今からすごい勢いで成長できないやつはプロには届かないままで終わる」と、今の年齢から努力できるかが分かれ道だと強調する。

 本田は、2008年に名古屋グランパスからVVVフェンロ(オランダ)へ移籍して以降、海外クラブを渡り歩いてきた。自らが海外に挑戦したことで実感した世界との差については、「君たちよりも貧しいヤツらが、家族を守るために毎日死に物狂いで練習してるんやで。その貧しさとか想像できひんやろ。帰ったら毎日当たり前にご飯が待っているから。ご飯が待ってへん子たちが本当にいっぱいいる。そいつらは眼の色を変えてサッカーで成功しないと家族を養っていけない。でも君たちは失敗してもサラリーマンになって家族を養っていける。本気でプロになりたいなら、そういうヤツが世界にいる」と、プロを目指す上での“覚悟”が違うと言明。プロの世界ではそういったバックグラウンドを背負ったチームメイトや対戦相手との競争を勝ち抜かなくてはいけないことを伝えた。

 中学3年生で挫折を味わいながらも日本代表まで上り詰めた本田は、「下手でもプロになれる」という持論を地で行く。最後に「プロになる可能性は全員にある。でもそれには成長曲線をぐんと上げなきゃいけない。それを忘れないでほしい」と語りかけ、少年たちにプロになるための心構えを伝授した。

By サッカーキング編集部

サッカー総合情報サイト

世界のサッカー情報を配信する国内最高峰のサッカー総合メディア。国内外の最新ニュース、コラム、選手インタビュー、試合結果速報、ゲーム、ショッピングなど、サッカーにまつわるあらゆる情報を提供している。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO