2015.08.07

「世界一の競争力」を誇るプレミアリーグの新シーズンを占う

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 2014-15シーズンのプレミアリーグは、就任2年目に強いジョゼ・モウリーニョが“ジンクス”を証明する形でチェルシーを王座に導いた。きたる新シーズンも、やはり彼らは優勝候補の筆頭だ。英ブックメーカー『ウィリアムヒル』の優勝オッズは「2.50倍」でトップに立つ。ペトル・チェフ、ディディエ・ドログバという2人の英雄が去ったが、ストークのGKアスミル・ベゴヴィッチ、そしてマンチェスター・ユナイテッドでの失意から立ち直るべく燃えているラダメル・ファルカオを新たに迎え、戦力ダウンはない。もちろん、セスク・ファブレガスとジエゴ・コスタのホットラインや“危険な男”エデン・アザール、そしてリーグ最少失点の堅守もそのままだ。

 ただ、王者チェルシーにまったく死角がないわけではない。モウリーニョの少数精鋭はソリッドな組織を実現させる一方で、シーズン中盤以降の疲労という弱点も抱えている。今のところ昨シーズンと比べて選手のコマ数が増えたわけではなく、今度こそチャンピオンズリーグでの上位進出も求められるため、新シーズンのリーグでもどこかで必ず失速する時期があるはずだ。ライバルたちはしっかりと王者に食らいつき、そのチャンスをうかがわなければいけない。

『ウィリアムヒル』の優勝オッズで王者チェルシーを追うのは、「3.75倍」のマンチェスター・シティー、「5.50倍」のアーセナル、そして「6.00倍」のマンチェスター・ユナイテッドだ。

 昨シーズンを無冠で終えたシティーは、マヌエル・ペジェグリーニ監督が進退をかけて覇権奪還に挑む。今夏はホームグロウン対策で補強対象を国産選手にセットし、4900万ポンドを投じてリヴァプールからラヒーム・スターリングを獲得し、さらにアストン・ヴィラの主将ファビアン・デルフを強奪した。また、昨シーズンのトップスコアラーであるセルヒオ・アグエロには、新シーズンも得点王オッズで「3.50倍」という数字が付けられており、2番手のD・コスタ(6.50倍)を大きく引き離している。

 アーセナルも、2003-04シーズンの無敗優勝以来となるリーグ制覇に向けて手応えを感じているはずだ。10年連続で3位or4位と頂点に届かない日々が続くが、ここ数年でメスト・エジルやアレクシス・サンチェスら大物を加えたことで徐々に“勝者のメンタリティー”を手に入れつつあり、FAカップ連覇でそれを証明している。そしてこの夏には、永遠の課題と言われてきた守備陣に待望の守護神チェフが加わった。サポーターも「今シーズンこそは」と大きな期待を抱いている。

 ルイ・ファン・ハール体制2年目を迎えるユナイテッドは、2年連続で大型補強に舵を切った。昨シーズンはアンヘル・ディ・マリアとファルカオというプレミア初挑戦のビッグネームが不発に終わったが、一方で指揮官の愛弟子ダレイ・ブリントはしっかり活躍している。そして、この夏に獲得したのは同じくファン・ハール流を知るメンフィス・デパイやバスティアン・シュヴァインシュタイガー、さらにサウサンプトンで十分にプレミア経験を積んでいるモルガン・シュネデルランといった即戦力ばかり。ロビン・ファン・ペルシーの退団でゴールがウェイン・ルーニー頼みになってしまったのは気になるが、現地識者たちもこぞって「優勝を狙える」と太鼓判を押す好チームに仕上がった。

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