2011.12.12

第3回[シンガポールで得たもの]

第3回[シンガポールで得たもの]

ジャパンサッカーカレッジ

海外挑戦がもたらす「成長」とは何か

 プロに近づくために、まずプロの世界を「経験」する―。JAPANサッカーカレッジが取り組んでいるユニークな海外挑戦プログラムが、参加する若者たちに何をもたらしているのか。連載最終回となる今回は、アルビレックス新潟・S(シンガポール)で今シーズンを戦った選手、スタッフのコメントを下にまとめた。すぐに分かるのは、彼らが単にサッカーのスキルアップにとどまらず、価値観や目的意識といった精神面での充実を語っていることだろう。日本とは全く異なる環境に身を置くことは、人間として成長するための契機になる。
 11月に終了した2011シーズン、アルビレックス新潟・Sは創立以来最高となる4位に入った。そして、躍進に貢献したメンバーはシンガポールリーグの強豪クラブを始め、アジア、ヨーロッパのプロクラブから注目を集めている。
 サッカーでプロになる方法は一つではない。世界中にサッカーは存在し、どの場所でも「プロ」は求められている。プロに必要な技術と経験を身につけ、サッカーでキャリアを築くための力を蓄える。この留学プログラムは、そのために存在するシステムなのだ。

「体験者が語る」海外経験の意味

ジャパンサッカーカレッジ 「サッカーは世界中で同じと言っても、やはり海外と日本ではサッカーの価値観に違いがあります。その違いを経験することでプレーの幅が生まれ、私生活においても適応力が身についたと感じます。例えばイスラム教徒のラマダンの時は、相手チームの選手をいつも以上に尊重して行動すべきです。そういった文化の違いを受け入れ、なおかつ自分のプレーに集中する。日本では得られない経験が、精神的な成長につながっていると思います」
「外国人選手の身体能力に触れたことで、幅広い対応力が身につき、プレー向上に役立っています。日本とはサッカーのテンポが違いますし、激しいプレスに合うことも多いですが、それでもボールを失わない落ち着きが身につきました。また、お金を払って見に来てくれる人がいる以上、選手には彼らを喜ばせる責任がありますし、普段の行動もどこで見られているか分かりません。そうした責任の中で得た自信は大きいと感じます」 ジャパンサッカーカレッジ
ジャパンサッカーカレッジ 「シンガポールでは本当にサッカー漬けの日々です。それだけ自分を追い込んで取り組むことになるので、成長の実感は間違いなくあります。自分の状況を客観的に見て、どのポイントを頑張ればいいのか、ということが分かるようになりました。また、日本を離れることで、たくさんの人に支えられながらサッカーをさせてもらっていることを強く感じます。今はその人たちへ恩返ししたいという気持ちが一番の原動力になっています」
「プロリーグなのでレベルは当然高いですが、同時にメディアの注目度も高く、プロとして扱ってもらえることはいい経験になりました。プロ選手の中でサッカー中心の生活を送ることで、以前よりも食事に気を使うようになったり、体のメンテナンスの意識も高くなったと思います。また、サッカーは日本や欧州だけでなく、アジアでも愛されていると分かりました。活躍の場は広いし、そこでチャレンジすることに面白さを感じています」 ジャパンサッカーカレッジ
ジャパンサッカーカレッジ 「シンガポールに来て、尊敬し合える仲間と出会えたことは大きな財産です。仲間と濃密な時間を過ごし、その中で人生のプランもはっきりと見えてきました。シンガポールで時間を過ごして、価値観が変化してきたと感じます。文化や民族も違う場所で暮らしていることが、そういう価値観の変化につながっているのかもしれません。サッカーだけでなく、人としての成長という面でも、シンガポールの経験は貴重なものとなっています」
 
「仕事の幅が広く、大変なことはもちろんあります。でも、プロの世界なのでミスはできない。その中でどれだけ自分を追い込んでやれるかを大切にしています。トレーニングではメニューについての意見を監督に求められることもあり、その際に自分のアイデアが反映されるとうれしいし、やりがいを感じます。また、子供向けのスクールでの指導も行なっていますが、子供たちの成長を日々確認することも大きなやりがいになっています」 ジャパンサッカーカレッジ

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