2011.12.17

【インタビュー】カカー「再び、主役の座をつかむまで」

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過去2シーズン、カカーはケガやスランプに悩まされ続けてきた。しかし今シーズンは見事に復調し、チームの中でその存在感を増している。苦闘の日々を経て、輝きを取り戻したカカーの今に迫る。
カカー

インタビュー・文=ホセ・フェリックス・ディアス・フェルナンデス 翻訳・構成=高山 港

 カカーがようやく本来の姿を取り戻しつつある。ワンタッチで敵の守備を崩してしまうダイナミックなプレーが、徐々に見られるようになってきたのだ。今シーズンは公式戦14試合に出場し、4得点をマーク。リーグ戦出場がわずか14試合だった昨シーズンと比べれば、その復調ぶりは明らかだ。

 カカーはほぼ2年間に及び相次ぐケガに悩まされ、かつてないスランプを経験した。ついにはレアル・マドリーのファンやメディアまでがフィジカルの低下を疑い始め、「不要論」さえささやかれるほどになってしまっていた。しかしキャリア最大の試練とも言える状況で、カカーは希望を捨てなかった。再び勝利に貢献するためリハビリに専念し、たとえベンチにいてもモチベーションを失うことはなかった。そして希代のファンタジスタはサンティアゴ・ベルナベウのピッチに笑顔で戻ってきた。「もう痛みは感じない。再びフットボールを楽しむことができている」との言葉通り、今の彼のプレーは躍動感に満ちている。完全復活に向け、期待は高まる一方だ。

リハビリの時期は自分自身が歯がゆくて涙を流したこともあったよ。

今シーズンは心身ともに調子が良さそうだね。代表にも復帰したし、全盛期の姿を取り戻しつつあると見ていいのかな?

カカー セレソン(ブラジル代表)からはケガで離脱してしまったけど、そんなことはどうでもいい。今、僕はマドリーで思い通りにプレーできていることに満足しているんだ。ベストコンディションを取り戻すにはまだ時間が必要だけど、最悪の時は乗り越えた。「もう大丈夫だ」と確信しているよ。

君はR・マドリーに加入してから多くのケガを経験した。これまでの2年間はとても苦しかったんじゃない?

カカー 僕はこの2年間、多くの問題を抱えていた。マドリーに加入した最初のシーズンは恥骨炎や左足太ももの故障に悩まされ、昨シーズンは左ひざの半月板を痛めて満足にプレーできなかった。ケガが回復しても、すぐにストップが掛かるという状態が2年間も続いたんだ。何度も絶望感を味わったよ。

リハビリがかなり大変だったと聞いているけど、詳しく教えてくれないかな?

カカー あらゆる専門家の意見に耳を傾けたし、体に良いと思われることはすべて試してみた。試合が終わって帰宅しても1人でトレーニングを重ね、ランニングも欠かさなかった。でも、一向に調子は上がらなかったんだ。リハビリの時期は、自分自身が歯がゆくて涙を流したこともあったよ。

カカー
瞬時にトップスピードに到達し、ワンタッチで相手のマークを振り切ってしまうカカーらしいプレーが、ようやく戻りつつある

もうサッカーはできなくなるんじゃないかと思ったりしなかったの?

カカー どん底まで落ち込んだ時期もあった。股関節の痛みはきついし、体は思うように動かない。練習では常に痛みを感じていて、ピッチに上がることができてもまるで自分がロボットのようにしか感じられなかった。躍動感を失った体はまるで機械仕掛けのような動きしかできなくなっていた。簡単にプレーを読まれる選手になってしまったんだ。でも、トップフォームを取り戻して再びピッチで活躍したいという気持ちは失わなかった。

R・マドリーを出て行こうという気にはならなかった?

カカー 僕がマドリーの選手にふさわしくないと感じていたのは確かさ。信頼してくれていた監督やファンの期待に応えられなかったんだからね。だから僕は(ジョゼ)モウリーニョとじっくり話そうと思ったんだ。すると監督は、僕を必要としていると言ってくれた。そしてモウリーニョは僕自身がどうしたいのかを聞いてきた。もし、マドリーを出て行きたいのなら、そのための手伝いをしてくれるとも言ってくれた。でも僕は、「マドリーでプレーを続けたい」と言ったんだ。そのことを(フロレンティーノ)ペレス会長にも伝えたら、監督と同様に温かい反応だった。監督と会長は精神面で僕を強力にバックアップしてくれたんだ。2人には本当に感謝しているよ。

モウリーニョが相談に乗ってくれなかったら君はどうなっていたかな?

カカー モウリーニョとの対話は僕にとってとても重要だった。あの時、モウリーニョが僕に興味ないと言ったら、その時点ですぐ移籍先を探しに行ったと思う。

モウリーニョは君について「本当のカカーはこんなものではない」と言っていたけど。

カカー ありがたいね。もちろんトップフォームを取り戻すことができればミラン時代のようなプレーができると確信している。監督の期待に応えるためにも、これからどんどん調子を上げてチームに貢献したいね。

誌面に続く

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