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ユース教授のインターハイ2015全校紹介 vol.20【久御山、広島皆実】

2015.07.24

文・写真=安藤隆人

 夏の風物詩、インターハイが間近に迫ってきた。今年は8月2日から9日まで兵庫県で開催。真夏の王者をかけた決戦を前に、“ユース教授” 安藤隆人氏が出場全55校を紹介する。

【関西】久御山(京都)6年ぶり6回目

 聖和学園、静岡学園、野洲と並び称される、個人技を重視したサッカーを展開する。「選手をうまくするのが、良い指導者。技術があれば、より考えるようになるし、よりアイデアが生まれる」。チームを率いる松本悟監督のスタイルが浸透し、ショートパスを主体に、GKを含めた最終ラインから繋ぎ、豊富なアイデアと高度な技術を擁するMFが、その能力を発揮し、攻撃を操る。5年前の選手権ではそのスタイルが効力を発揮し、決勝まで進出。決勝で滝川第二に敗れたが、準優勝に輝いた。

 これまで山崎雅人(山形)、森岡亮太(神戸)、廣瀬浩二(栃木)と、技術の高いJリーガーを輩出。今年のチームは彼らがいた代に匹敵するタレントを有する。森岡を彷彿させる卓越した技術を持つMF山本蓮(3年)を軸に、MF八田陸斗(3年)、FW和田幸之佑(3年)、河崎蒼太(3年)らが、FW築山隼(3年)をターゲットにして、ポジションを入れ替えながら、果敢に前に出てくる。矢継ぎ早に飛び出してきて、八田と山本から繰り出される精度の高いラストパスは、一瞬にして相手を恐怖に陥れる。波に乗れば、十分に上位を狙える陣容だ。

【中国】広島皆実(広島)2年連続13回目

 昨年のメンバーがごっそりと抜け、全く新しいチームとなった今年。経験値の少なさから、苦戦が予想されたが、チームは試合をこなすごとに逞しく成長した。新人戦は決勝で広島観音に0-1で破れ準優勝に終わったが、今予選では決勝で再び広島観音と激突し、1-0の勝利。FW有國修平(3年)、MF藤井敦仁(2年)、藤井陸(3年)、センターバックの林耕平(3年)、田中惇史(3年)らが織りなす、『堅守強攻』サッカーの質は上がってきている。

 ちなみにユニフォームが特徴的で、緑と黒のストライプから『スイカ軍団』と呼ばれており、2008年度に選手権優勝した数年後、ユニフォームを少しリニューアル。脇の下の部分に赤色を入れたことで、よりスイカ軍団の色が濃くなった。また、昨年のブラジルW杯にはOBの森重真人(FC東京)が出場し、大きな刺激を受けたチームは、インターハイでベスト8まで駒を進めた。今年も昨年に続いて、全国上位を狙う。なお、吉田拓郎と奥田民生という2大ミュージシャンも卒業生だ。

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