退団が噂されるオーバメヤン [写真]=Getty Images
規律違反により主将の座を剥奪されたアーセナルのガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤンが、チームの全体練習からも追放されたと、17日にイギリス紙『テレグラフ』が報じた。1月にはアフリカネイションズカップに参加予定のオーバメヤンは、同大会が始まるまで個別でトレーニングを続けることになる見込みだという。
過去の“練習追放劇”を振り返ると、その後は移籍に至ったケースが多い。今回のオーバメヤンも1月の移籍市場で退団するのではないかと噂されているが、どのような結論にたどり着くだろうか。
イギリスメディア『planetfootball』は過去に様々な事情によりチーム練習から外された選手たちを特集。その中から印象的なプレミアリーグの8選手の例を紹介する。
■エインズリー・メイトランド・ナイルズ
今シーズンのアーセナルで個別練習を強いられたのはオーバメヤンが初めてではない。今夏の移籍市場の終盤、開幕から公式戦4試合続けてスタメンを外されていたエインズリー・メイトランド・ナイルズに対して、エヴァートンが獲得オファーを提示。しかし、アーセナルがこれを拒否したと報じられた。これを受け、同選手はインスタグラムに「僕の望みは自分が希望し、試合に出られる場所に行くことだけ」と投稿。その後、チーム練習から外れることを命じられたという。
ミケル・アルテタ監督との“腹を割った話し合い”を経てチームに戻ったメイトランド・ナイルズ。プレー時間の増加も約束されたというが、結果的に出場機会は増えておらず、直近6試合は途中出場すらない状況だ。冬の移籍市場が間近に迫った現在、エヴァートンとニューカッスルが状況を注視していると伝えられている。フラストレーションを募らせた24歳のユース出身選手を、アーセナルは今回も繋ぎ止めるつもりだろうか。
■フィルジル・ファン・ダイク
オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクは半年がかりでリヴァプールへの移籍にこぎつけた。リヴァプールが当時所属していたサウサンプトンの許可なくファン・ダイクに接触し、謝罪と同選手の獲得から撤退することを表明したのは2017年6月のこと。その2カ月後、ファン・ダイクはサウサンプトンにトランスファーリクエストを提出したこと、それによりクラブから給与2週間分の罰金処分とチーム練習からの追放を言い渡されたことを明らかにした。
同年1月に足首を負傷し、長期離脱をしていたファン・ダイクは、ケガも癒えた9月になってようやくトップチームの練習に復帰。12月中旬までは吉田麻也とコンビを組んでセンターバックのレギュラーとしてプレーを続けた。そして12月末に当時のDF史上最高額となる7500万ポンド(約113億円)でリヴァプールへ移籍することが決定。2018年1月1日付けで正式にリヴァプールの選手となった。
■ジエゴ・コスタ
2017年の夏、ジエゴ・コスタは当時所属していたチェルシーのアジア遠征に参加せずに母国ブラジルで自主トレに励んでいた。事の発端は同年1月まで遡る。中国から破格のオファーが届いたと報じられる中、チェルシーのコーチと揉めたことから、試合のメンバーから外されたD・コスタ。その後、チームにオフが与えられた2日間にわたって個別練習を命じられたという。その際は1試合の欠場だけでチームに戻り、2016-17シーズンのプレミア制覇に貢献したが、クラブとの溝は深まる一方だった。
プレシーズンが始まってもチームに合流しないD・コスタの話題は、連日に渡ってメディアを賑わすことに。D・コスタ側はシーズン終了後にアントニオ・コンテ監督(当時)からメールで戦力外を伝えられたと主張。コンテは2017年1月の段階で翌シーズンの構想から外れることは決まっており、そのことを代理人もD・コスタ本人も知っていたと断言した。最終的に、9月に入ってから古巣アトレティコ・マドリードに翌年1月から復帰することで合意に至ったD・コスタ。アトレティコ・マドリードとの契約も昨年12月に解除し、現在はブラジルのアトレチコ・ミネイロでプレーをしている。
■ヘンリク・ムヒタリアン
2016年7月にドルトムントからマンチェスター・Uに加入したヘンリク・ムヒタリアンは、プレミア初先発となった同年9月のマンチェスター・ダービーで低調なパフォーマンスを露呈。ジョゼ・モウリーニョ監督(当時)からの信頼を失い、ハーフタイムに交代を命じられ、その後はベンチにさえ入れない日々が続いた。翌月に一人きりでトレーニングをする姿が目撃されたムヒタリアン。モウリーニョは自身の教え子であるウィリアンやアンヘル・ディ・マリアを例に挙げ、攻撃的な選手がプレミアリーグの激しさに対応できるようになるには時間が必要だと説明していた。
腐ることなく日々の努力を重ねたムヒタリアンは、シーズンの後半戦は出場機会が増加。翌シーズンもプレミアの開幕5試合で1ゴール5アシストをマークするほど序盤は好調だった。しかしその後はプレーのレベルが急降下し、モウリーニョとの衝突も報じられるように。2018年1月の移籍市場でアレクシス・サンチェスとトレードの形でアーセナルへ移籍している。
■ルイス・スアレス
2013年の夏、リヴァプールに移籍を志願したウルグアイ代表FWルイス・スアレスを、ブレンダン・ロジャース監督(当時)はチーム練習から追放した。スアレスはクラブから、チャンピオンズリーグ(CL)出場権が獲得できなければ移籍しても良いという約束を取り付けていたと主張。ロジャース監督は「そんな約束はしていない」と真っ向からこれを否定し、クラブを「侮辱」したスアレスに単独トレーニングを命じ、チームメイトへの謝罪を要求したという。
1週間ほどして全体練習に復帰したスアレスは、2013-14シーズンにプレミアリーグだけで31ゴールを決めてリーグ得点王に輝いた他、チームを2位に導いた活躍が評価されてPFA(イングランドプロサッカー選手協会)とFWA(イングランド・サッカー記者協会)の年間最優秀選手賞の2冠を達成。練習追放から1年後の2014年夏に念願だったバルセロナへの移籍を実現させた。『planetfootball』はリヴァプールでの最終シーズンの活躍を受け、「お仕置きは時に効果を発揮するようだ」と締め括っている。
■パピス・シセ
信仰上の理由からプレシーズンのキャンプを欠席する羽目になったのは、元セネガル代表FWパピス・シセだ。2012年10月にニューカッスルは、消費者金融『Wonga』と翌シーズンからの胸スポンサー契約を締結したと発表。当時、同クラブに所属していたシセは、お金を貸すことで利子を取ることを禁じるイスラム法に基づき、新スポンサー名の入ったユニフォ―ムの着用を拒否。結果として、2013-14シーズンに向けたポルトガル合宿には参加しないことになった。
その後、イスラム教では賭け事も禁止されているにも関わらず、ニューカッスルのカジノを訪問していたことが目撃証言などから明らかになったシセ。それがきっかけになったかどうかは定かではないが、スポンサー名入りのユニフォームを着ることでクラブと合意。開幕前にチームに合流している。
■ポール・ポグバ
2016年にユヴェントスからマンチェスター・Uに電撃復帰を果たしたポール・ポグバ。その4年前にマンチェスター・Uからユヴェントスへフリーで移籍する前に、代理人のミノ・ライオラ氏とクラブ間での契約交渉がもつれ、個別練習を強いられた時期があったという。
ユヴェントスの主力選手となっていた2014年にBBCの番組で、マンチェスター・Uからの敬意を感じられなかったと語ったポグバ。「1週間、単独でトレーニングをした。ジムに行けと言われたから、『僕は陸上選手じゃない、サッカー選手だ』って返した」という当時のやり取りも明らかにした。無償で手放したポグバを、当時世界最高額となる8900万ポンド(約133億円)を投じて呼び戻したマンチェスター・U。5年前に下したその判断は正しかったのか。その結論が出るのはもう少し先かもしれない。
■ジョーイ・バートン
お騒がせエピソードには事欠かないジョーイ・バートンの自分史からは省かれる些細な出来事かもしれない。プロキャリアをスタートさせたマンチェスター・Cでは、練習中にチームメイトのウスマン・ダボを殴って負傷させた末に、移籍を余儀なくされたバートン。次の所属先となったニューカッスルでは、ツイッターで首脳陣を批判したことが退団のきっかけになったと報じられている。
ニューカッスル加入から4年が経った2011年8月、ソーシャルメディアでクラブの補強方針に対する不満を露わにしたバートン。その後、「今日は単独で練習させられた。予想通り…」と書き込み、アラン・パーデュー監督(当時)から個別練習を命じられたことを明らかにした。2週間分のサラリーを罰金として科せられたことも暴露した後、同夏の移籍市場でQPRにフリーで移籍している。
(記事/Footmedia)
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