[写真]=鈴木颯太朗、Photoraid
■浦和レッズ 自分たちのペースで試合を動かし続けることが勝利のカギ
【プラス材料】
リーグ戦5試合無敗、公式戦8試合無敗の良い流れで、中断明け初めての『埼玉スタジアム2002』でのゲームを迎える。
川崎フロンターレとのJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝からMF小泉佳穂とMF江坂任を前線に並べるシステムが続き、前節の横浜FC戦でも採用された。勝っているチームをあまり変えないリカルド・ロドリゲス監督の傾向からも継続の可能性は高い。中盤では、攻撃の組み立て能力に長けるMF平野佑一が起用される可能性があるだろう。
ボール保持が安定することで攻撃を受ける回数も減り、全体的に自分たちがコントロールする試合展開へと持ち込む理想が達成されつつある。そのうえでサイドハーフのMF関根貴大やMF汰木康也、MF大久保智明といった選手たちにゴールが増えてきているのは、大きなプラス要素と言えるだろう。
【マイナス材料】
セレッソ大阪との前半戦での対戦は、浦和レッズがゲームをコントロールする時間が長かったものの敗れた。相手の指揮官は当時とは違うが、同じような試合展開になることだけは避けたい。
攻守ともにコントロールされたスローな展開からゲームを進めていきたい浦和と、オープンで忙しい試合展開が選手の良さを引き出すC大阪では持ち味がかなり違う。前回対戦ではC大阪のペースに乗ってしまったことが難しい状況を招いた。
現状のメンバーだと、FWキャスパー・ユンカーが入った時は縦に速い攻撃が多くなりやすい。それによるオープンなカウンターの応酬となれば、リスクも高まる。相手のアタッカーをしっかり自陣まで戻らせ、押し込んだ状態の時間を長くすることが勝利へのカギになりそうだ。
文:totoONE編集部
■セレッソ大阪 体制変更で若手の出番が増加。主力の抜けた穴を埋められるか
【プラス材料】
8月末に10年ぶりの復帰を果たしたMF乾貴士は、ここまで公式戦4試合に出場して徐々にコンディションを上げている。周囲との連係をさらに深め、より一層の働きを期待したい。
小菊昭雄監督体制となって公式戦6試合を消化した中で、顕著な変化を見て取れるのが守備時のポジショニングと前からプレス、攻守の切り替えだろう。「ハードワークを重視している」と指揮官が話すとおり、積極的な守備から試合の主導権をつかむスタイルが浸透しつつある。
体制変更によって、FW山田寛人、MF喜田陽、MF西川潤、DF西尾隆矢らの若手が出場時間を増やし、競争を活性化させている。今節は難しいゲームになることは間違いないが、浦和レッズとの過去5試合の対決は4勝1敗で勝ち越し。その良い流れを維持したい。
【マイナス材料】
15日に行われたACLラウンド16は韓国の浦項スティーラーズに0-1で敗戦。その前の試合、前節の北海道コンサドーレ札幌戦も無得点で敗れており、得点力不足が喫緊の課題となっている。
「サイド攻撃一辺倒になっている。中と外をうまく使い分けないといけない(FW大久保嘉人)」。「(選手同士が)近くで崩そうとしていて、ピッチの幅を使い切れていない(乾)」。選手たちの言葉からはチームとしての共通理解が持てていないことがうかがえる。
今節は13連戦の11試合目。疲労やコンディションの問題で、メンバーを固定できないことも連係を深められない一因だ。MF清武弘嗣に加え、MF坂本達裕もケガで欠場となる見込み。山田や西川ら期待の若手が活躍すれば理想的だが……。
文:totoONE編集部