ドルトムントがモルの2得点などで浦和に逆転勝利 [写真]=Getty Images
明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017が15日に行われ、浦和レッズとドルトムントが対戦した。
昨シーズンのドイツカップ戦王者をホームに迎える浦和は槙野智章、柏木陽介、ドルトムントのピーター・ボス監督ともプレー経験のある阿部勇樹らが先発。対するドルトムントはマルセル・シュメルツァー、クリスティアン・プリシッチ、ピエール・エメリク・オーバメヤンらが先発入りし、負傷からの復帰を目指す香川真司やマルコ・ロイスらを除く、現時点でのベストメンバーをそろえてきた。
チケットが完売し、大観衆が見つめる中始まったこのゲーム、最初にビッグチャンスを迎えたのはドルトムントだった。14分、左サイドでフリーキックを獲得すると、ゴンサロ・カストロが中央に送る。浦和のマークをかいくぐりマルク・バルトラがフリーでヘディングシュートを狙うと、ボールはバーを叩いた。
試合を動かしたのは浦和だった。右サイドで関根貴大が繰り返しチャンスを作る。するとその右サイドでコーナーキックを得ると、柏木が中央に合わせる。ニアサイドでラファエル・シルバが潰れるときれいにマークを外した興梠慎三が体を投げ出してボレーシュート。これがゴールに突き刺さり、24分に浦和が先制した。
さらに38分にはディフェンスラインから持ち上がった遠藤航が宇賀神友弥に浮き球のスルーパス。宇賀神は胸トラップからすぐに中央に折り返す。走り込んだラファエル・シルバは流し込むだけだったがここはロマン・ヴァイデンフェラーがファインセーブ。追加点を許さない。
浦和が前半リードで折り返したこの一戦。ハーフタイムには香川と小柳ルミ子さんが対談。監督が代わって出番が増えるのでは、と聞かれた香川は「自分にとって勝負の年」と答え、意気込みを語った。
後半に入ると、関根、武藤雄樹らがチャンスを掴むがなかなか追加点には至らない。すると62分に代謝異常から復帰したマリオ・ゲッツェが5カ月ぶりに実戦のピッチに立った。
一進一退の攻防を見せた後半だったが、ドルトムントの若き才能が試合を振り出しに戻す。76分、中央よりの右サイド前も向いたエムレ・モルがゴールへ突進。マークする槙野をスピードで振り切ると落ち着いてファーサイドに流し込み、同点に追いついた。
モルの快進撃は止まらない。79分、この日印象的なドリブル突破を見せたモルは今度は中盤の深い位置からドリブルを開始。シュートまでは持ち込めなかったが、左サイドからの折り返しをモルがシュート。これがDFの足に当たってゴールに吸い込まれた。19歳のモルが鮮やかな逆転劇を披露した。
浦和は85分、左サイドからのコーナーキックを遠いサイドでフリーになっていた遠藤がヘディングシュートを叩き込み、再び試合を振り出した。しかし直後の87分、その遠藤が浮き球のボールをクリアミス。背後を取ったアンドレ・シュールレが落ち着いて決め、再び逆転に成功する。
試合はそのまま終了。ドルトムントが後半の3得点で浦和を下した。
試合後、インタビューに答えた香川は「外から見てて自分も試合に出たかった。来季も年間を通して活躍できるようしっかりがんばります」と抱負を語った。
【得点者】
1-0 24分 興梠慎三(浦和レッズ)
1-1 76分 エムレ・モル(ドルトムント)
1-2 79分 エムレ・モル(ドルトムント)
2-2 85分 遠藤航(浦和レッズ)
2-3 87分 アンドレ・シュールレ(ドルトムント)
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト