サッカーキング編集部が取材現場で聞いた印象的な“台詞”を紹介する連載企画。第6回は、武藤嘉紀がロシアW杯について語った一言を紹介!
日本代表がロシアW杯を想定して挑んだ欧州遠征、マリ、ウクライナとの2連戦は1分1敗に終わった。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、本戦メンバー発表について「5月30日にガーナ戦を控えている。本戦に臨むメンバーを発表するのはその後、おそらくガーナ戦が終わったあとの31日になると思う」と話している。果たして誰が選出されるのか――。そんな期待と同時に不安の声が上がる。「ロシアW杯は大丈夫か?」と。
今季はリーグ戦7ゴール、マインツの武藤嘉紀はブンデスリーガでプレーする日本人選手の中で、最も多くゴールを挙げている。さらに、持ち前のスピードやアジリティーの強さを活かしたプレーは、ゴール数以上のインパクトを感じさせる。しかし、欧州遠征のメンバー発表時、ハリルホジッチ監督は「得点力重視」を口にしながら、武藤は落選となった。
「『これが最後だ』という気持ちです」
昨年7月、武藤はロシアW杯についてそう語った。
2022年カタールW杯開催時は29歳、さらに4年後は33歳、ロシアW杯出場を逃しても年齢的にはチャンスがあると言えるだろう。しかし、武藤は「これだけ大きなチャンスが目の前にあって、それを獲らない手はない」と話した。「“次”を意識するのはピッチ外の人たちで、選手たちは必死に“今”を戦っている」――、そう教えられた気がした。
今回の落選を引きずることはできない。本戦メンバー発表前、残りのテストマッチは5月のガーナ戦のみ。武藤はドイツからロシアのピッチを目指す。“ラストチャンス”を胸に秘め。