日本代表W杯メンバー招集発表当日の秘話を明かした大久保嘉人 [写真]=兼子愼一郎
ザックジャパン発足後、日本代表では一度しかプレーしていないにもかかわらず、“大逆転招集”を受けブラジル・ワールドカップ行きを決めた大久保嘉人が、招集当日の秘話を明かしてくれた。
大久保が23名の代表入りを知ったのはアジアチャンピオンズリーグのFCソウル戦のため、羽田空港に向かうチームバスの中。祝福のメールは1000通以上届いたようだが、なかでも印象深かったのは国見高校サッカー部時代の恩師、小嶺忠敏氏からの祝電だったようだ。齢68歳の小嶺氏との連絡は、もっぱら電話。しかし、代表発表後は、初めてメールが届いたのだという。
「意外だったのが小嶺先生」と大久保は語り、次のように発言。「初めてメールで来たんです。電話じゃなくて。『先生、メール打てるんだ?』と思って。ショートメールが来て『えっ!? マジで!?』って、信じられなくて。絵文字もあって『うそやろ!?』と思ったし、ちょっとショックで。韓国に着いてすぐに電話しました。メールにも絵文字にもあえて触れず」
高校時代に厳しい指導を受けた恩師と絵文字のギャップに笑顔を浮かべる大久保に、「この話、記事にしたら小嶺先生に怒られますかね?」と尋ねると、「いや、いいでしょ。喜ぶでしょ、逆に。国見出身の人はみんなビビるでしょ」といたずらっぽい表情で返答。同時に、小嶺氏が代表入りを喜んでくれたのは本当にうれしかったと語り、「小嶺先生との時間は原点ですから」と続けた。