なでしこの“10番”がW杯落選…岩渕真奈が心境を明かす「チームのみんなに気持ちを託せたら」

　日本サッカー協会（JFA）は13日、「FIFA女子ワールドカップ2023オーストラリア＆ニュージーランド」に臨むなでしこジャパン（日本女子代表）のメンバー23名を発表した。

　3大会ぶり2度目の優勝を目指すなでしこジャパン。注目のメンバーにはDF熊谷紗希（ローマ／イタリア）、MF長野風花（リヴァプール／イングランド）、MF長谷川唯（マンチェスター・C／イングランド）らが選出された。一方、過去3大会連続でワールドカップメンバーに名を連ね、東京オリンピック以降はなでしこジャパンの“10番”を背負ってきたMF岩渕真奈（トッテナム／イングランド）は落選となっている。

　なでしこジャパンを率いる池田太監督はメンバー選考において頭を悩ませた要素について「重視した点の中で1番と順位をつけるのは難しいことで、すべてを踏まえて総合的に考えたことは事実です」と前置きした。その上で「我々が活動していく中で、その時のパフォーマンスであったり、影響、どういったことを示してくれたか。加えて、所属チームでの現在の状況を踏まえながら、グループステージやその先などワールドカップでの戦い、ピッチ上やピッチ外で様々なシチュエーションを想定し、選手の選考にあたらせていただきました」と話している。

　また、岩渕をメンバーから外した理由を問われると、「まず、岩渕選手はこれまでチームを作っていく過程の中で、彼女が持っているなでしこに対する思いやプレーでチームを引き上げ、チームのために動いて戦ってくれました」と感謝の言葉を述べた。続けて「このタイミングで私が23名のメンバーを選ぶ中で、先ほど申し上げたように1つの理由ではなく、代表活動、コンディション、または今のチームの状況、そして様々な大会でのシチュエーションを考えて、この23人を選ばせてもらいました」と説明。「その結果の中で、彼女だけではないですが、このタイミングでメンバーに選ばれなかった選手が多くいます。23名以外にも成長してくれ、なでしこの成長に力を与えてくれた選手たちに感謝しています。そういった思いは今でも私の中にあります」と語った。

　メンバー発表を受け、岩渕も自身の公式SNSにおいて心境を明かした。なでしこジャパンのメンバーと共に試合前の円陣を組む画像と共に、「今回メンバーに入る事はできませんでしたが、チームのみんなに気持ちを託せたらなと思います。なでしこジャパンへの応援よろしくお願いします」と綴っている。

　32カ国が参加する「FIFA女子ワールドカップ2023オーストラリア＆ニュージーランド」は7月20日に開幕する。決勝戦は8月20日の開催予定だ。なでしこジャパンはグループCに入り、スペイン女子代表、コスタリア女子代表、ザンビア女子代表と同居。初陣は7月22日に行われ、ザンビア女子代表と対戦する。