[サムライサッカーキング1月号掲載]
今大会の注目選手は鹿島アントラーズへの加入が内定している、この2人。U-19日本代表で高校サッカー界ナンバー1の呼び声が高いDF植田直通選手(写真左)と、速くて上手いエースの豊川雄太選手(写真右)。信頼関係抜群の攻守の要がサッカー部の思い出と選手権への決意を語ります!
Composition by Maiko AOYAGI, Hiromi ISHI
――熊本県予選決勝では、ルーテル学院を破り、全国大会の切符をつかみました。
植田(以下U) ホッとしている気持ちはありますが、自分たちの目標は(熊本県と九州の主要大会で)3冠を達成して、全国制覇をすることだったので、まだこれからだという気持ちのほうが強いですね。
豊川(以下T) 個人的には思うようなプレーができず悔しかったですが、正直ホッとしました。
――ポジションは異なりますが、お互いの存在は刺激になりますか?
T 植田がディフェンスで必死に守っている姿を見ると、やっぱり僕たちが決めなきゃいけないという気持ちになります。
U 自分がディフェンスとして無失点に抑えれば、点を決めてくれるという信頼があるので、リラックスして試合をできていると思います。
――サッカーを離れた時は?
T 植田はこう見えて、めちゃくちゃシャイボーイなんですよ。仲良くなるまでに、かなり時間が掛かる。
U 激しい人見知り(笑)。
T でも、実はとっても面白いヤツなんですけどね。
U 逆に豊川はムードメーカー的存在で、活気がない時はいつも励まし、チームを元気にしてくれるんですよ。
――2人が大津高校に進学することを決めたキッカケは?
U 中学時代はサッカー部の人数も少なく、すぐに試合に出られるような環境だったんです。でも、僕はそれがあまり好きではなくて……。高校に進学する時に、熊本県内でどこが一番強いかと考えた結果が大津高校でした。強豪チームの中でレギュラー争いをして、スタメンを勝ち取って試合に出たいと思ったんです。それを求めて大津に来ました。
T 僕は最初から大津しか考えていなかったですね。中学3年の時に一度練習に参加したことがあったんですが、平岡和徳先生から「大津に来たらもっといい選手になるよ」と言予選決勝に密着!葉も掛けてもらい、進学することを決めました。
――高校生活の中で自分自身が成長したと感じた点や思い出は?
T 僕は2年生から背番号10を付けていますが、3年生になってからは責任の重さが全然違うと感じました。その責任感から、高校総体やプリンスリーグでどんどん点を決め、成長できたと思います。
U 自分の中で一番の思い出は、やはり昨年の選手権。県予選の準決勝で負けてしまって。本当に悔しい思い出でしかないのですが、一番印象に残っています。
――全国ではどんなプレーを?
T 高校総体は1回戦で早々と敗れ、改めて初戦の大事さを痛感したので、選手権では初戦で波に乗りたいですね。そのために、残りわずかな時間で、コンディションを上げて、勝利に導けるよう頑張ります。
U 目標は全国制覇ですが、まずは初戦突破。個人的には全試合無失点で抑えたいと思います。