インタビュー・文=グイド・ヴァチャーゴ
翻訳・構成=高山 港
ユーヴェが大会に参加する時の目標は「優勝」しかない
ビダル(以下V)──おかげさまで(笑)。ここまではすごくいい感じで戦えていると思う。
ただ、チャンピオンズリーグ( 以下CL)との掛け持ちは正直キツいんじゃない? このところのユヴェントスは昨シーズンまでの「激しさ」が薄れているような気がするけど。
V──俺自身はノープロブレムだ。欧州カップ戦との両立はレヴァークーゼン時代に経験しているからね。俺たちはすべてのゲームで主導権を握ってプレーすることを心掛けている。ただ、全試合で100パーセントの力を出し切れているとは言えない。そんなことは不可能だしね。調子の良し悪しは、どんなチームにもある。でも、CLとの両立でプレーのクオリティー自体が下がるなんてあり得ないよ。
第11節のインテルとのイタリア・ダービーでは、ついに無敗記録が49で止まった。敗戦の要因は疲労の影響ではない?
V──そもそも記録なんてものはいつかは途絶えるものだからね。あの試合も俺たちは最後まで走り抜いたし、決してインテルに劣っていたわけじゃない。ただ、ほんのわずかなツキが相手に傾いただけさ。
ただ、ユヴェントスはCLでも思うように勝ち点を伸ばせていない。この点についてはどう思う?
V──それだけCLがハイレベルな大会だからさ。楽に勝たせてくれるチームなんて存在しないよ。まず初戦でチェルシーと引き分けることができたのはすごくポジティブな結果だった。ただ、その後にユヴェントス・スタジアムでシャフタールと引き分けたのはさすがにショックだったよ。彼らが強かったのは間違いなんだけどね。第3節のノアシェラン戦もあれだけ多くのチャンスがあったのに1点しか奪えなかったのは痛かった。あの試合はさすがにシュートミスが多すぎた。ホームでのリターンマッチで何とか借りを返したから、残るチェルシー戦とシャフタール戦はグループリーグ突破を懸けた《戦争》になると思う。
CLではどこまで勝ち進めると思っている?
V──俺たちはユヴェントスだ。ユーヴェが大会に参加する時の目標は「優勝」しかない。現時点で欧州制覇を語るのはずうずうしいかもしれないけど、ユーヴェのユニフォームを身につける以上、「決勝トーナメントに進出できれば最高!」なんていう軽々しい発言は絶対にできないのさ。
では、セリエA連覇の可能性は?
V──もちろん自信はあるよ。ただ、今は1試合1試合に集中して勝利を積み重ねていくだけさ。常に次の試合に向けて最高の準備を整えることが、最終的にタイトル獲得につながると信じている。