1日にブラジル戦を終えたフットサル日本代表は、4日にグループステージ第2戦ポルトガル戦に臨む。グループステージ突破のためには、最低でも引き分け以上が必須。結果を出すためには何が必要なのか。
ポルトガルは、日本より先にリビアと対戦し、5ー1と大勝。Fリーグの名古屋オーシャンズに所属するリカルジーニョが中心選手であり、世界の強国として知られるチームは、予想通りの結果を残した。
日本が最も警戒すべきはやはりリカルジーニョだ。リビア戦では、GKを背中に背負った状態からヒールでボールをこすり上げ、GKの頭上を抜く”シャチホコシュート”を披露するなど、観衆を沸かせた(Fリーグではかつて同様のプレーから見事なゴールを奪っている)。ポルトガル代表の中にあっても別格の存在感を放ち、彼なしに上位進出はありえないだろう。卓越したスキルを武器とした華麗なテクニックだけでなく、ボールがないところでの動きも秀逸。日本はまず、彼を自由にさせないディフェンスが必要だ。
特に、名古屋に所属しリカルジーニョと常にトレーニングを続けてきた、GK川原永光、北原亘、木暮賢一郎らの対応がカギを握る。その中でも守備的な選手である北原は、ブラジル戦に出場停止で出られなかったこともありフラストレーションがたまっているだけに、大車輪の活躍を見せるのではないかと、その期待は大きい。
一方で、ポルトガルも日本を警戒している。大会前からリカルジーニョは「ポルトガルは2位でのグループステージ突破を目指している」と話し、ブラジルからの勝利が難しいことを認め、日本戦で確実に勝利を収めることを誓ってた。日本代表には名古屋所属選手が5人もいるため、リカルジーニョを通じて、彼らのプレースタイルや弱点も知られているだろう。ただでさえ、格上のポルトガルだが、さらに対策まで立てられているとしたら、引き分け以上の結果を出すことは一筋縄ではいかない。
とは言え、可能性がないわけではない。日本はブラジルを相手に初戦を戦えたことで、大会仕様の体はでき上がっている。逆にポルトガルはリビアを相手に余裕すら見せていただけに、まだ完全にギアを上げてきてはいない。試合の立ち上がりから日本が攻勢を仕掛け、早い段階でリードすることができれば、勝機を見出せるだろう。
三浦知良や星翔太、森岡薫といった前線の選手に加え、逸見勝利ラファエルや、ブラジル戦で唯一の得点を挙げた稲葉洸太郎のゴールに期待が掛かる。
日本は、現地時間の4日19時(日本時間21時)、大一番のキックオフを迎える。
文・写真=本田好伸