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松原渓のなでしこ日記~INAC神戸の鹿児島・沖縄合宿に密着!!

2012.03.29

 澤穂希選手や川澄奈穂美選手など、なでしこジャパンの選手を多く抱えるなでしこリーグの最強軍団INAC神戸の番組「INAC TV」(毎月第3・4・5金曜、BSフジ23時~)のオフィシャルキャスターを務める松原渓が、今回はINAC神戸の鹿児島・沖縄合宿に密着。シーズン前の重要なトレーニングキャンプに同行しました。選手たちはこのキャンプをどのように過ごしてきたのでしょうか!?
 

3/16(金)
 鹿児島空港で行われた歓迎レセプションには、すごい数のギャラリーが詰めかけました。1時間も前から選手たちが通り道に人の花道ができていましたが、15分前にはさらに3倍以上に増えました!! 300人以上はいたのではないでしょうか。出てくると「澤さーん!!!」「川澄さーん!!!」と黄色い歓声も。「こんなにたくさんの方が来てくれるなんてびっくりしました!!」と、選手の皆さんも予想以上の大歓迎に驚きを隠せなかったようです。地元のサッカーチームの子供たちや若い男性、カップルから家族連れと、老若男女問わない人気ぶりがうかがえましたよ。

3/17(土)
 午前中は鹿児島中央駅にて「九州新幹線開業1周年イベント」が行われ、ゲストとしてINACが出演。「なでしこジャパンの選手も来るらしい!」と大盛況でした。
 
 川澄奈穂美選手は「実は長崎県出身なので、ひそかにライバル視してます(笑)」とつつ、鹿児島の人たちの大歓迎に感激したそうです。大野忍キャプテンはサッカー教室で来たことがあるそうで、「黒豚のしゃぶしゃぶとか、ごはんが美味しいイメージ!!」とニコニコ。

 午後の初練習には1000人を超える人が見に来て、澤選手が振り返って手を振ると大歓声が。現地関係者も「今までにJリーグのクラブも合宿で来たことがありますが、こんなにお客さんが来たのは初めてです」と驚いていました。
 
3/18(日)
 午前中は神村学園との練習試合。報道陣には冒頭15分のみの公開となりました。美しい天然芝の広々としたグラウンドに、澤選手も「すっごいいいグラウンド~!!!」とうれしい叫びを上げていましたよ。
 
 午後は南九州FM主催のサッカー教室が行われ、200人を超える小学生が集結。女の子も半数以上いましたね。実際はこの3倍の応募があったそうです。バルセロナ遠征の時の日本人学校のサッカー教室の時もそうでしたが、選手はサッカー教室などで子供たちと接する時の教え方が本当にうまいんです。近賀ゆかり選手や南山千明選手は、ベレーザ時代からサッカー教室を沢山行ってきたこともあるのでしょうね。ルール説明をしているときも、「みんなちゃんと聞いてる~?」(南山選手)「聞いてない子はこの後参加させてあげまっせーん」(川澄選手)「はい、わかったひとー?」(近賀選手)といった感じで遊び心たっぷりに教え、子供たちも「はーい!!!」と競い合うように挙手。聞いてないようでしっかり聞いていたり(笑)。子供たちとのコミュニケーションの取り方は見ていて私も参考になりました。

3/19(月)
 この日の会場は鹿児島県立鴨池陸上競技場にて鳳凰高校との練習試合。田中明日菜選手は主力組と控え組の両方でフル出場。田中選手はINACではセンターバックですが複数のポジションでプレーできますし、頼もしいですね。
 
3/20(火・祝)
 今日は午前練習があり、午後は14時からスカイブルーFCとのドリームマッチがありました。実は、この試合のパンフレット(ポスター)がかっこいいんです!! 左から、「田中が、競る」「大野が、決める」「川澄が、魅せる」「澤が、統制する」「海堀が、守る」「近賀が、駆ける」「高瀬が、攻める」。写真の表情がまた迫力があってかっこいいでしょう!? インパクト抜群でした!!
 
 澤選手がベンチで見守る中、南山千明選手とチ・ソヨン選手のダブルボランチに前線は左から京川舞選手、川澄選手、高瀬愛実選手という新しい布陣で臨んだINACは、PKのピンチを海堀あゆみ選手がワールドカップ決勝戦をほうふつとさせるセーブで防ぎ、近賀選手、練習生の道上選手のゴールで2-1と逆転勝利を飾りました。失点しても焦らずに自分たちのリズムを作ろうとする余裕はさすがでしたよ。
 
 ちなみに、この日の会場には7000人を超えるお客さんが。練習に来ていた人の数も含めて、INACの人気の高さが改めて証明されました。INACはもちろん、スカイブルーFCの好プレーにも拍手。いいプレーには敵味方なく賞賛を送るところからも、サッカー愛の深さが伝わってきましたよ。


[写真・左]=サッカー教室で子どもたちとふれ合う近賀選手
[写真・右]=スカイブルーFC戦のパンフレット

 
3/21(水)
 この日は鹿児島から沖縄に移動してきました。この日は午前練習でワンバック選手(アメリカ代表)が参加したようです。移動していたため見られなかったのは残念ですが、新聞でも大きく取り上げられていましたね。チームは空港でのレセプション、沖縄県庁への表敬訪問、ホテルでの歓迎レセプションとなかなかハードスケジュールでしたが、どこでも笑いが絶えないのがINAC。
 
 特に、人一倍人懐っこいチ・ソヨン選手はみんなの妹的存在で、雰囲気を明るくしていましたね。この歓迎レセプションでは、沖縄ならではの歓迎の歌が歌われ、壇上では川澄選手や甲斐潤子選手もノリノリでした。
 
 選手たちのほとんどは沖縄が初めて。近賀選手は小さい頃に来たことがあるそうで、田中(陽)選手と海堀あゆみ選手は修学旅行で来たことがあるそうです。ちなみに、沖縄出身の高良選手は修学旅行は座間味島や慶良間島などの離島だったそうです。沖縄の印象は「きれいな海!泳ぎたいです!」(田中明日菜選手)「日焼けもしたいな(笑)」(チ・ソヨン選手)「美ら海水族館行きたいです!」(大野選手)「海ぶどうが食べたい(南山選手)など。飛行機やホテルから見える澄んだ海に感動した選手は多かったようです。
 
3/22(木)
「良性発作性頭位めまい症」と診断され別調整を続けていた澤選手は、神戸に帰って集中できる環境でトレーニングを続けることになりました。精神面でもプレーでもチームに欠かせない存在だけに心配ですが、早い復帰を祈るしかありませんね……。
 
 午前はスカイブルーの選手が5人参加しての練習となりました。午後は沖縄の小学生を集めてのサッカー教室。こちらでは鹿児島を超える210人の子供たちが集まりました。「ボールは恋人だから大事にしてあげてね~!」と川澄選手。子供たちの心に残りそうな言葉ですね。バスに乗り込む前には、時間の許す限りサインに応じている姿が印象的でした。
 
 夜にはキャプテンの大野選手のロングインタビューを撮影。9チームに追われる立場のINACのキャプテンになった意気込みを聞きました。こちらは31日の開幕直前特番で放送されますのでお楽しみに。世界と戦ってきた経験が随所に感じられる言葉や、大野選手から見たチームメイトの良さなど、ピッチの中の大野選手の視点が具体的にイメージできるような話が聞けましたよ!
 
3/23(金)
 この日は、翌日のスカイブルーFCとの2回目の練習試合に備えて午前練習と午後練習が行われました。また、キリンチャレンジカップに臨む代表メンバーが発表。INACからは、大野、海堀、川澄、近賀、高瀬、田中、南山の7選手が選出されました。
 


[写真・左]=大野選手のインタビューは31日の開幕特番で!
[写真・右]=先月行われたアルガルベ杯に出場した京川。期待のルーキーだ

3/24(土)
 この日はいよいよブルースカイFCとの2回目の試合日。5692人のお客さんが入りました。そして、この日は選手たちと恩師との特別な出会いが。INACの試合の前に、同じ競技場でJFLの琉球FC対佐川印刷SCの試合が行われたんです。
 
 実は、琉球FCの松田岳夫監督は、澤選手、大野選手、近賀選手、南山選手のベレーザ時代の監督。そして、ベレーザの4連覇という黄金時代を支えた名監督でもあります。10代の頃から4人のテクニックやプレーの基礎を築いただけでなく、チーム存続の危機を共に乗り越えた松田監督との絆はとても深く、今回、久しぶりの再会はお互いに感慨深いものだったようです。
 
 さて、ブルースカイFCとの2試合目は、1試合目以上に白熱した試合となりましたが、INACが3-0で勝利。後半、南山選手の絶妙なループシュートで先制すると、その後は前がかりになった相手の裏を川澄選手や京川選手が狙い、次々と決定機を作り出します。京川選手の個人技が光る2ゴールでINACが2連勝を飾りました!
 
 代表組は、26日からの代表合宿のため25日に沖縄を離れました。4月1日と5日にはキリンチャレンジカップでアメリカとブラジルとの一戦がありますからね。こちらも楽しみです。

 さて、9日間INACに密着して取材しましたが、「バルセロナ」のサッカーを目指すINACの、昨年よりさらに連携が高まったサッカーは、毎日見ていてもまったく飽きることがありません。そして、このサッカーが今シーズンを通してどのように発展していくのか楽しみで仕方がありません。新加入の3選手(京川、仲田、田中)は、ピッチを出ると初々しい素顔も見せてくれましたが、ピッチの中では貪欲に吸収しようとする姿勢が伝わってきて、今後の成長が楽しみです。
 
 全9チームから追われる立場となったINACの今シーズンの戦いから目が放せません!「INAC TV」は4月20日(水)放送開始ですが、その前に!!みなさん、31日(土)放送の「INAC TV」開幕直前特番(15:00~15:30)を観てくださいね! 今回の密着取材の様子をお楽しみに~!!

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INAC

『INAC TV』

BSフジ 毎月 第3金曜 23:00~23:55(再放送 第4・5金曜 23:00~)※4月20日(金)スタート!
「INAC TV」開幕直前特番 3月31日(土) 15:00~15:30
 
2011年、女子ワールドカップ ドイツ大会優勝、ロンドン五輪アジア最終予選を突破し、五輪出場権を獲得したなでしこジャパンに7人もの選手を送り出していた「INAC神戸レオネッサ」にスポットを当てる、日本の女子サッカーチームでは初のオフィシャル番組。
 
毎節お送りするINAC神戸レオネッサ戦の中から、注目シーンを凝縮し、練習風景や選手&監督の単独インタビューや番組独自のスペシャル企画、イベント情報など、独占映像満載でINAC神戸レオネッサの魅力を伝える。また、オフィシャルキャスターとして自らも7年のサッカー経験を持つ松原渓がより深く選手に迫る。

 

松原渓

【松原渓】(まつばら けい)1983年8月25日生まれ。フジテレビONE/TWO/NEXTにて「日本代表TV」などのアシスタントMCを務め、現在はBSフジにて「INAC TV」オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート(両親はともにライター・作家)。また、本人もサッカーを7年間プレーした経験があり、女子プロサッカーチーム日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。その実力を生かし「キャプテン翼」の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレーしている。

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