［ワールドサッカーキング 2012.02.16（No.207）掲載］
今シーズンのセルヒオ・アグエロに死角は見当たらない。ゴール前での判断力には一層の磨きが掛かり、コンスタントに得点を重ね続けている。果たしてチームは悲願のタイトルを手にすることができるのか。プレッシャーが掛かるリーグ後半戦を注目のエースが占う。
セルヒオ・アグエロはマンチェスター・シティー加入当初の勢いのまま、ゴールを重ねている。リーグ戦ではここまで、ノーゴールの試合が2試合続くと、次の試合では必ずゴールを決めるという安定ぶり。第22節終了時点で14ゴールという数字は、チームも本人も満足できる結果であり、アグエロがこのチームにおける絶対的エースであることを十分に証明するものだ。
プレミアリーグはいよいよ後半戦に突入した。マンチェスター・Cは悲願のタイトルを手中に収めるべく、勢いを増さなければならない。技術面だけでなく、内面的にも大きく成長したアグエロは、プレッシャーの掛かるこれからの戦いをどう乗り切ろうとしているのか。本人がありのままの心境を語った。
今シーズンはユナイテッドを抑えて優勝する絶好のチャンスだと思う
イングランドに渡って既に5カ月が経った。マンチェスターでの暮らしはどう？
アグエロ すごく気に入っている。最初のうちは苦労したけど、チームメートにずいぶん助けてもらったから今はもう大丈夫だ。どちらかと言えば、ブエノスアイレスからマドリッドへ渡った時のほうが大変だったかな。当時はまだ18歳だったということもあるけど、リーガ・エスパニョーラはアルゼンチンリーグと比べてかなりハードで、よりフィジカルな戦いに思えたからね。それに、マドリッドは気候もそんなによくなかった。正直、なじむのに苦労したよ。
屈強なフィジカルを持つアグエロはプレミアリーグの激しいプレーに難なく適応。重心の低いドリブル突破で決定機を生み出しているた
新チームにはスムーズに適応できたようだけど、自分ではどう思う？
アグエロ どうかな。僕はアトレティコ・マドリーで5シーズンを過ごした。一つのクラブに長く在籍していると、そこでの環境やプレースタイルが当たり前になってくるんだ。当然、新しいチームメートや違ったスタイルにいきなり順応するのは難しくなる。でも、マンチェスターにやって来て、1週間経ったらかなり楽になった。監督やチームメート、あとはチームの日課やマンチェスターという土地がどういうものか分かってきたからね。今はまだ、こうした適応のプロセスの途中にある。でも、少しずつ確実に慣れていっているのを実感しているよ。
今シーズンのマンチェスター・Cはリーグタイトルに手が届くと思う？
アグエロ シティーがビッグクラブと言われるようになってしばらく経つけど、本当にいい補強ができたのはここ数年だと思う。今シーズンは（サミル）ナスリ、（オーウェン）ハーグリーヴス、そして僕の3人が加わった。タイトルの獲得を意識した補強だったことは明らかだよ。今のままのチームワークを保っていいプレーを続けていければ、きっと結果もついてくるはずだ。僕が加入して初めてのシーズン、このクラブがプレミアリーグを制覇できればこれ以上のことはないね。クラブ関係者、選手たち、そしてすべてのサポーターがリーグタイトルを欲しがっている。個人的には、とにかくゴールを量産し続けて、できる限りチームの成功に貢献したいね。
マンチェスター・Cにとって、マンチェスター・ユナイテッドを上回ることはやはり重要なこと？
アグエロ 彼らは長いことプレミアリーグを席巻してきたけど、今シーズンはユナイテッドを抑えて優勝する絶好のチャンスだと思う。シティーの選手層や精神面の充実ぶりを考えてもね。僕自身、まだキャリアで一度もリーグ制覇を味わったことがないから、ここでどうしても成し遂げたいし、できるはずだ。心からそう思っている
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