2015.07.06

バルセロナ留学生便り 第36回「留学プログラムで得た収穫と今後について」

文●アルビレックス新潟バルセロナ2期生:本間敬


チームでのアクティビティ①(モンセラット)。聖なるのこぎり山モンセラット。サッカーだけではなく文化も学ぶ

 アルビレックス新潟バルセロナ2期生の本間敬です。私はバルセロナに留学する前、約6年間日本でサッカーの指導者として働いていました。しかし、「自分の指導は本当に正しいのか」と不安に思う事も多かったので、海外のサッカーを学んで指導者として成長する為、約6年間勤めた会社を辞めてこの留学プログラムへの参加を決めました。


チームでのアクティビティ②(カルソッツ)。カタルーニャの伝統料理カルソッツ。スペイン人コーチに食べ方を教わる

 留学プログラムは昨年の9月から始まり、練習はパス回しやボールポゼッション、ボールを使ったフィジカルや戦術練習等、FCバルセロナを彷彿させる内容の練習が行われました。日本とバルセロナのサッカーの違いの一つに、戦術が細かく整理されている事があると感じています。例えば、試合中のある場面に対して、日本では選手の考えに任せている部分が多いように感じますが、カタルーニャ選抜のコーチも兼任しているスペイン人コーチが指揮するアルビレックス新潟バルセロナでは「この時には、こうする」というのが事細かく決められています。


テニスのバルセロナオープン決勝(錦織圭選手)。バルセロナではサッカー以外にも数多くの国際大会が行われる。他競技から刺激を受けた事も多々

 また、週明けのミーティングで前回の試合を振り返る際には、日本人よりもスペイン人の方が試合を論理的に分析して説明する事が出来ていました。日本人選手は感覚的な事に関しての発言が多いのに対して、スペイン人選手は「こうだから、こう」と理路整然とした発言が多く、アルビレックス新潟バルセロナのチームの中ではスペイン人選手のサッカーの知識と分析する力が日本人選手を上回っていたように思います。バルセロナのサッカーを知れば知る程、今までの自分はサッカーについて無知だったと感じましたが、戦術をただ頭に入れるだけでなく、1シーズンのリーグ戦を通して体に落とし込めた事は、今後指導者として成長する為の大きな糧になりました。


欧州チャンピオンズリーグ準決勝(FCバルセロナ対FCバイエルン)。世界トップレベルのプレーに言葉も出ない程の感動

 帰国後は、語学学校で勉強したスペイン語を活かしながら、バルセロナのサッカーをより深く学ぶ為、日本に滞在しているスペイン人コーチのもとで働きたいと思っています。留学プログラムは7月で終わってしまいますが、この1シーズンで学んだ事を指導者として活かすのはこれからなので、今は新たな道のスタートラインに立っているような感覚です。異国で右も左も分からない状況だった私をこの10ヵ月支えて頂いた全ての方に感謝し、より良い指導者を目指してこれからもサッカーの学びに努めていきたいと思います。


FCバルセロナの優勝パレード。今季で2度目の3冠を達成。バルセロナの街は大騒ぎ