文●アルビレックス新潟バルセロナ2期生: 門野聖流
新潟生まれ新潟育ちの私にとって、このユニフォームを着て海外でプレーすることはとても魅力的なことだった
私がサッカーと出会ったのは小学2年生のときだった。
週末に家族でアルビレックス新潟の試合を観に行くのが楽しみで仕方なかった少年は瞬く間にその魅力に取り憑かれ、気が付けば毎日のようにボールを蹴っていた。中学生のときには同チームのジュニアユースに入り、本気でプロを目指したこともあった。結局プロへ昇格することはなかったが、その後もサッカーが大好きなことは変わらず、ここバルセロナに来る直前も大学の部活で汗を流していた。
MUNDO DEPORTIVO紙。現地で有名なスポーツ新聞MUNDO DEPORTIVOに試合の様子が掲載されました
バルセロナに来た理由。それは単純に自分に所縁のあるチームだから、だけではない。大学に入り、自然に将来のことを考えることが増えるとその度に引っかかることがあった。このまま生活していたら、卒業後サッカーと離れてしまうのではないか、という不安だった。どうにかサッカーを仕事にできないかとその道を探るもサッカーに関する職は幾つもあり、どうすればなれるのか、そのために何をすればいいのか、具体的なイメージは持てずにいた。
リーガ2部CEサバデルの取締役バルトメウさんと。実際にサッカーを職業としている方々からのお話はとても貴重な財産になる
そんなときに見つけたのがアルビレックス新潟バルセロナだった。語学を学びながらサッカーのあらゆる分野での経験が積める。これは行くしかない。世界に出て夢をつかもう!とバルセロナ行きを決断した。半ば冒険のような決断ではあったが、思い切って海外に出てサッカーと密接した生活を送ることで、だんだんと夢が見えてきた。
スペインの伝統的な一戦クラシコ。10万人もの観衆がまるで1つの家族のようになりスタジアムは熱気で包まれる
ここバルセロナでは子どもから大人までがサッカーに熱狂し、街全体が活気で溢れている。サッカーが大好きな私はその光景に幸せを感じ、こう思った。「これを日本にも繁栄させて、サッカーの魅力をもっと伝えたい!」
チームのポスター。選手が考案し、実際に製作に携わる。その他、スポンサーの獲得やイメージビデオの製作なども興味のある選手たちで案を出し合いながら行う/span>
将来、Jリーグのクラブで働き、地域をそして日本中をサッカー熱で活気付けたい。その夢のためにこれからも精進していく。ここでの経験を武器にして。