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崩壊から再生へ…ミランと本田の今季統括と来季を占う

2015.05.11

honda

 率直に言えば、1986年に始まったシルヴィオ・ベルルスコーニ体制によるミランにあって、今季は史上最悪のシーズンとなる可能性が高い。

 第34節ナポリ戦を終えたミランのリーグ戦勝率は29%に留まる。これまで最低とされてきた96年から始まる2年の暗黒期に記録した32%を下回る数字だ。

 シーズンの残り4試合に全勝したとしても勝ち点は「55」に過ぎない。昨季の57点を下回ることはもちろん、セリエAが20チーム制に移行した2004-05シーズン以来最低記録を更新しそうだ。

 1年目の監督フィリッポ・インザーギとイタリアで初めてのフルシーズンに臨んだMF本田圭佑ら選手たちの戦いぶりは、ジェットコースターのように激しく上下動した。

 ラツィオに快勝した開幕戦からの序盤戦、新たに3トップの右サイドFWへコンバートされた本田は躍動した。第7節ヴェローナ戦までに6ゴールを叩き出し、FWジェレミー・メネスとともに新生ミランの攻撃陣を引っ張った。

 だが、期待されたFWフェルナンド・トーレスやMFマイケル・エッシェンら新戦力が期待外れに終わり、FWステファン・エル・シャーラウィや主将リッカルド・モントリーヴォといった主力が次々に戦線離脱。中盤のビルドアップ能力不足を解消しないまま中盤戦に突入した、インザーギの4-3-3は急速に神通力を失った。

 クリスマスの直前、強豪ナポリとローマ相手に1勝1分とした時期には一度ミランは盛り返したように見えた。しかし、本田がアジアカップ出場のために不在だった今年1月の5試合に、4敗1分という大惨敗を喫し、チームは建て直しのチャンスを逸した。

 冬に補強したDFルカ・アントネッリやDFガブリエル・パレッタら守備陣はそれなりに順応したが、FWアレッシオ・チェルチはチームにフィットせず、FWマッティア・デストロには満足にプレー機会が与えられず終いだった。

 本田も4月頭に左足首の捻挫で一時欠場するなど苦境に立たされたが、シーズンの終盤戦で再び先発に名を連ね、名門クラブの矜持を見せるべく奔走している。

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