VERONA, ITALY - FEBRUARY 01: Manolo Gabbiadini # 23 of SSC Napoli celebrates after scoring his team's second goal during the Serie A match between AC Chievo Verona and SSC Napoli at Stadio Marc'Antonio Bentegodi on February 1, 2015 in Verona, Italy. (Photo by Mario Carlini / Iguana Press/Getty Images)
3位のナポリが2位ローマとの勝ち点差をじわりじわりと縮めている。セリエA第15節終了時点では11ポイント差だったのが、第21節を終えてローマの勝ち点が43、ナポリ39と4ポイント差まで追い上げてきた。
ゴンサロ・イグアイン、ホセ・カジェホンらのアタッカー陣に加え、第21節のキエーヴォ戦では冬のメルカートで移籍してきた元サンプドリアのイタリア代表MFマノロ・ガッビアディーニがナポリでの初得点を決めた。チームの勢いはとどまるところを知らない。“ローマに追いつけ追い越せ”というスローガンのもと、ナポリの士気は高まっている。
キエーヴォ戦後、ナポリのラファエル・ベニテス監督は「この調子で勝ち続けることが重要だ。ローマに近づきつつあることが我々にエネルギーを与えてくれる」と、全体のモチベーションにつながっているチーム事情を明かした。それもそのはずで、攻撃陣が絶好調だ。イグアインはここ最近の8試合で5得点を決めている。チェゼーナ戦とジェノア戦のドッピエッタは見事なものだった。トータルで12得点と、9得点のカジェホンと共にチームを引っ張っている。またガッビアディーニに関しても同監督は「4つのポジションをこなせて決定力のあるプレーヤー」と高く評価している。
一方の不安材料は何だろうか。コッパ・イタリアを勝ち抜いているナポリは、リーグ戦、国内カップ戦、ヨーロッパリーグが控えている。ローマに対して、どうしも過密スケジュールになってしまうのは仕方がない。ターンオーバーなども考えられるだろう。コッパ・イタリアについてベニテス監督は「選手間同士での競争は望むところだ。しかしセリエに重点を置いている。もちろん昨年コッパを制覇したし、連覇したいという気持ちはあるし、勝ち残りたいという気持ちはあるのだが…」と、セリエ2位争いが重視のようだ。
コッパ・イタリア優勝でヨーロッパリーグ出場権の枠に入るよりも、やはり予備選からではなく、チャンピオンズリーグ本選から出場できる2位に重点を置いている。それは当たり前だろう。ただ、昨年11月から十字じん帯損傷で長期戦線離脱しているロレンツォ・インシーニェが復帰してくれば、公式戦で攻撃の選手を1人休ませることだってできる。インシーニェの復帰は3月とみられている。
またローマ、ユヴェントスとのアウェーでの直接対決を残している点も気になる。ローマとは4月4日、そしてユーヴェとは5月24日という日程だ(変更の可能性あり)。そして同監督は、クラブからの再三契約延長の要請を保留している。その真意はそれこそチャンピオンズリーグ出場なるかならないか、そこにかかっていると思われる。2位、3位そして6位までの順位争いは最終節まで例年以上のデットヒートとなるだろう。