5日から冬のメルカートが解禁となった。すでに国外からはドイツ代表FWルーカス・ポドルスキがインテル、イタリア代表MFアレッシオ・チェルチはミラン、そしてサンプドリアのイタリア代表FWマノロ・ガッビアディーニのナポリへの移籍が決まった。
昨年、ブラジル・ワールドカップで世界一に輝いたポドルスキも、アーセナルでは12月9日からフル出場しておらず新天地での再起が期待されている。過去、インテルに所属したドイツ人選手はユルゲン・クリンスマン、ローター・マテウス、カール・ハインツ・ルンメニゲ、ゲルト・ミュラーらサッカー史に名前を残したプレーヤーばかり。彼らに続けるかどうか、その“足”にかかっている。
チェルチはセリエAに戻ってきた一人だ。トリノから移ったアトレティコ・マドリードでは結果が出せなかった。右ウイングの本田圭佑がアジアカップでいない間、同じポジションでどんなパフォーマンスを見せるか。2月以降、本田はまたレギュラー争いが始まることになる。
ガッビアディーニは186センチの大型ストライカーで、サンプドリアでは7得点を挙げた期待の星だ。ナポリはラツィオやサンプドリアとチャンピオンズリーグ出場権をかけての3位争いを繰り広げている。ガッビアディーニのゴールが、古巣サンプドリアとの順位争いを決定づける、なんていうことも起こるかもしれない。
メルカートでは今シーズン末で契約期限切れする選手とクラブのコンタクトも認められている。セリエAで95人もいる選手の中には「契約延長しない」と公言しているフィオレンティーナのブラジル人GKネトがいる。ユヴェントスからのコンタクトがあるようで、犬猿の仲であるクラブへの移籍話にサポーターは激怒し反発している。そのユーヴェのセヴァスティアン・ジョヴィンコにマルコ・ストラーリ、インテルのアンドレア・ラノッキア、ラツィオのステファノ・マウリ、またフィオレンティーナのアルベルト・アクイラーニも今季限りで別のクラブへ行く可能性が高い。ゴールを量産しているヴェローナのベテラン、ルカ・トーニはイタリア以外のリーグへ行く可能性もあるのか。
ミランでは本田との右サイドのコンビネーションがうまくいっているDFイグナツィオ・アバーテ、出番が少ないジャンパオロ・パッツィーニ、そしてCBのフィリップ・メクセスの契約が切れる。クラブとしては来シーズンをも見据えた長期的な展望で、これらの選手たちとの交渉に当たるに違いない。セリエAのクラブは財政面が苦しいところが多い。そんな中、何といっても移籍金ゼロで獲得できるこれらの選手は、お財布にやさしくありがたいはず。これらの選手の移籍事情にも注目して、メルカートの情報を追ってみると面白いだろう。