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香川真司がマンUでの定位置争いに言及「結果で示していくしかない」

2014.08.15

[ワールドサッカーキング1409号掲載]

日本代表躍進の核として周囲の期待を一身に背負ってブラジルのピッチに立った香川真司。しかし、世界の壁は高かった。悔しさを糧に、香川真司は前進する。これまで、ずっとそうしてきたように。
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インタビュー・文=田中亮平
写真=鷹羽康博

覚悟や情熱を持って悔しさと向き合う

――まもなく、マンチェスター・ユナイテッドでの3シーズン目が始まります。現在の心境を聞かせてください。

香川 まずはワールドカップ(W杯)のことを切り替えていかなきゃいけないですね。正直、まだ心の隅に悔しさが残っているし、それは簡単に消え去るものじゃない。それでも覚悟や情熱を持ってその悔しさと向き合って、それから次の一歩を踏み出す必要があると感じています。

――W杯の初戦、コートジボワール戦後には、「自分自身に負けた」という言葉を口にされました。その経験を次に生かすには、どうしたら良いと感じていますか?

香川 ピッチ上だけで「自分自身に勝つ」というのは難しい。それは結局、日頃の戦いなんです。日頃、どれだけ逃げずに自分と向き合っていけるか。何かがうまくいかない時には、どうしてもそこから逃げ出したくなるものですが、そういう時こそ、何が悪いのか、なぜ結果がでないのかを考える必要がある。逆に、本当に悔いのない4年間を過ごせたら、それは必ずピッチ上で表現できると思うんです。ブラジルW杯は、まだまだ自分のサッカーに対する思いが足りなかったことを、サッカーの神様が教えてくれた大会でした。現状に満足していた自分をへし折ってくれたというか。もっともっと成長して、上を目指さないといけない。

――新シーズンに向けてマンチェスター・Uはルイ・ファン・ハール監督を招聘しました。W杯ではオランダ代表を3位に導きましたが、試合はご覧になりましたか?

香川 正直あまり見ていません。(日本敗退以降の)W杯を見るのが悔しいという気持ちもありましたし。それに、オランダ代表とマンチェスター・Uとでは、選手も全く違いますから。

――ファン・ハール監督に対してどんなイメージを持っていますか?

香川 両ウイングがガンガン上がって仕掛けていく、バイエルンの時のイメージが強いですね。ただ、W杯では守備的な印象を受けました。ブロックで守備を固めて、(アルイェン)ロッベンと(ウェスレイ)スネイデル、(ロビン)ファン・ペルシーの前線3人が試合を決めるという感じで。

――新しい監督が就任したことによって、ゼロからのポジション争いになると思います。どんな気持ちで新シーズンに臨みますか?

香川 やっぱり結果で示していくしかない。その気持ちを一層強く持って臨んでいきたいと思います。激しいポジション争いの中で、もっと自分を表現して、結果を残し続ける先に成長があると思いますし、それが日本代表にもつながっていくと思います。

――ポジションについてはいかがでしょうか? 左右と真ん中、こだわりはありますか?

香川 やはり、自分のポジションはトップ下だと思っていますし、そこでこそ自分が生きると思っています。ですから、そこに向けてチャレンジするのは変わらないですね。

――ブラジルW杯が終わり、4年後に向けた新しいスタートになります。抱負を聞かせてください。

香川 今回のW杯のような経験は二度としたくありません。こういう終わり方は悔いしか残りませんから。一方で、そうした経験をさせてくれたのもW杯ですし、それには感謝しないといけない。そんなに甘くないんだな、ということを思い知りました。これまでのサッカー人生を振り返っても、たくさん悔しい経験をしてきました。ただ、そこで諦めずに「打ち勝ってやる」、「絶対最後には勝ってやる」という気持ちと向上心で悔しさを乗り越えていく。その繰り返しで今まで僕は育ってきたと思っています。また同じ結果に終わらないように、これからの4年間はもっとシビアに戦っていかなきゃいけないと感じています。

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