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フモフモ編集長のギリシャ戦の楽しみ方~思い出せアノ男のことを!~

2014.06.19

during the 2014 FIFA World Cup Brazil Group C match between the Ivory Coast and Japan at Arena Pernambuco on June 14, 2014 in Recife, Brazil.

kagawa
「上を向いて歩こう」

 見せろ、反発力!

 コートジボワール戦の敗戦でドヨーンと重たい空気に包まれている日本サッカー界。敗戦直後には、さすがに選手たちにも動揺があったようで、香川真司さんなどは「これが自分の実力なのかな…」と自嘲気味に語ったとも報じられました。世界のマンチェスター・ユナイテッドも落ち込む敗戦…強烈に地ベタに叩き落とされた感じです。

 しかし、それもまたいい。

 コートジボワール戦の前に本稿でも書きましたが、勝たなければ面白くないわけではなく、気持ちが上がったり下がったり、ドキドキしたりイライラしたりすることそのものが「面白さ」なのです。その意味で、今回の劇的な逆転負けはイライラ側の猛烈な面白さがありました。

 全国から噴出するお怒りの声。有識者からの苦言。在野の評論家諸氏によるフォーメーション分析。論調は厳しく、ザッケローニ監督の采配に「無能」の烙印を押す者まで。日本代表を乗せたジェットコースターは高い高い頂点から、今真っ逆さまに下降しています。すごいスピードで。

 上がったら、下がる。下がったら、上がる。その繰り返し。ならば、一度叩き落とされた状態から、もう一度ギューンと上がることができたら、これは最高に面白い展開となるはず。ウルグアイ、ポルトガル、イングランドなどとともに、日本代表は「逆転勝ち抜け」というドラマを演じるチャンスを得たのです。イライラのあとのワクワクが始まるのです。

確かに、現行の32チーム出場となった1998年大会以降、初戦黒星から決勝トーナメントに勝ち上がったチームは4つしかありません。その確率は8.7%だそうで、数字上は非常に厳しい道のりとなっています。しかし、ゼロではありません。まだ勝負は決まっていません。3試合のうち2試合も残っているのです。

 逆に、過去の記録では100%の確かさで言えることもあります。それは「現行の32チーム出場となった1998年大会以降、2勝して決勝トーナメントに進めなかったチームはひとつもない」ということ。2006年大会ではウクライナやガーナが負け⇒勝ち⇒勝ちで16強に進出しています。日本も何も考えず2勝すればよいのです。

 上がって、下がって、また上がる。その反転をギリシャ戦で見せる。

そのための鍵となるのは、やはりメンタルの復調でしょう。体調は今から大きく変わるわけでもなく、チーム戦術の大胆な変更も難しい。しかし、メンタルは変えられます。

 コートジボワール戦での敗戦は、戦術上の問題もゼロではありませんが、あまりにも簡単に相手にボールを渡してしまったり、奪われたあとボンヤリと見送ってしまったり、せっかくボールを持ってもゴールへの仕掛けに躊躇したりする日本側の問題が大きかったように感じます。多くのファンが深く落胆したのも、結果に対してではなく、プレー・表情に覇気や勇気を感じなかったからでしょう。

 結局、サッカーは同じ人数でやっているのです。相手が前線に人を送れば、後ろは手薄になるのが必定。サイドを厚くすれば中央が薄くなるのが自明。そこを突いて鋭い攻撃を見せられれば、相手にも恐怖が生まれるのです。

 トラだってライオン相手なら慎重に睨み合いから入るでしょうが、ウサギ相手なら迷わずバクーッといくという話。「日本はそれほど危険ではなかった」というドログバさんの言葉、噛み締めないといけません。そして次こそは、相手が震え上がるようなインテンシティを見せてほしいもの。

 そのための提案があります。

 ズバリ、モチベーションビデオの活用です。試合前のロッカールームで選手のやる気や勇気を引き出すビデオを視聴する。これは世界的名将グアルディオラ氏も好む手法。きっと効果があるはずです。時間は少ないのですが、テレビ局などメディアも総力をあげて映像を編集・提供してあげてほしいもの。ビデオを見てグッとモチベーションが上がれば、顔つきもプレーも変わってくるはずですから…。

↓出演者からの熱いメッセージでムクムクと反発力がわいてくるビデオを視聴するのだ!この構成案ならイケるんじゃないか?トラストミー!

<出演・ナレーション:謎の男パラメヒコマン>

<Scene1:原点>
・ワールドカップ南アフリカ大会、パラグアイ戦の映像が流れる
・PK戦で敗れうなだれる選手たち
・PKを外した駒野友一は涙を止められない
・駒野の肩を抱き寄せる松井大輔の姿
・「蹴るだけで立派だ 駒野」「顔上げてくれ 駒野」「胸を張れ 駒野」「妊娠4ヶ月 ローサ結婚」などの新聞記事の画像が流れる

ナレーション:「覚えているか?」
ナレーション:「あの6月の悔しさを」
ナレーション:「覚えているか?」
ナレーション:「120分、追いかけても届かなかったゴールを」
ナレーション:「覚えているか?」
ナレーション:「駒野友一の涙を」
ナレーション:「覚えているか?」
ナレーション:「玉田、矢野、森本、稲本、岩政がいたことを」
ナレーション:「覚えているか?」
ナレーション:「パラメヒコマンのことを」
ナレーション:「何だったんだろうね、パラメヒコマンって」
ナレーション:「何だったんだろうね、一瞬の駒野ブーム」
ナレーション:「4年は長い」
ナレーション:「ローサが子どもを2人産むくらい長い」
ナレーション:「4年後、再挑戦のチャンスがあるとは限らない」
ナレーション:「君たちにはまだチャンスがある」
ナレーション:「届かなかったゴールを奪うチャンスが」
ナレーション:「うなだれてはいられない」
ナレーション:「立ち上がろう」
ナレーション:「今こそ」
ナレーション:「パラメヒコマンのように!」

松木:「次行こう、次!」
(※シーン間には、松木安太郎氏の声で場面転換の音が入る)

<Scene2:自負>
・5月31日、国立競技場最後の日に流れたキリンの企業CM「応援する者」編の再編集版が流れる
・周囲の人の支えを得ながら、ある人物が成長していく様子が描かれる
・街角のたくさんの人がその人物を支え、見守っている
・一瞬だけ映る森島寛晃氏
・ドルトムント、マンチェスターなど漏れ聞こえる単語
・満員のスタジアム
・そこに入ってきたのは香川真司!
・そうか、これは香川真司の人生だったのだ…というCM本編
・その最後に映像を追加
・コートジボワール戦でのパスミスの場面
・コートジボワール戦での敗戦の場面
・取材陣に「これが自分の実力なのかな…」と語る場面

ナレーション:「えええええええええ」
ナレーション:「ここまでの応援の数々が」
ナレーション:「猛烈に台無しになっていくこの感じ」
ナレーション:「キミの人生を応援してくれた人は」
ナレーション:「あれがキミの実力だなどとは」
ナレーション:「誰も思っていない」
ナレーション:「キミが自分を卑下することは」
ナレーション:「応援してくれた人、全員を卑下することだ」
ナレーション:「サッカーはいつも上手くいくわけではない」
ナレーション:「ほとんどのシュートは入らない」
ナレーション:「ミスだらけのスポーツだ」
ナレーション:「無数のミスを乗り越えるスポーツだ」
ナレーション:「ミスから立ち直る早さを競うスポーツだ」
ナレーション:「奪われたら、食らいつけ」
ナレーション:「破れたら、破り返せ」
ナレーション:「傷ついたプライドを、取り戻せ」
ナレーション:「まれに、ミスしたほうがウケるパターンも、あるぞ」

松木:「PKじゃないか!PKだろ!PK!」
(※シーン間には、松木安太郎氏の声で場面転換の音が入る)

<Scene3:批判>
・東京スポーツに掲載された武田修宏氏の解説記事の画像が流れる
・「試合中の疲れた表情は異常だったよ。あれを見ると、調整法はどうだったのかな?と思うね」「ザッケローニ監督は選択を失敗したのかもしれない」「負けたんだから選手を入れ替えたほうがいいな」などの文言が映る(http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/2014brazil/279234/
・過去の武田氏記事から「監督交代もやむを得ないのではないか」「ビエルサ監督がいいのではないか」「もう1人は現在浦和の指揮をとるペトロビッチ監督を薦めたい」などの文言が映る(http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/soccer/195072/)
・武田氏の笑顔
・武田氏のキメ顔
・「武田JAPAN」「超攻撃的サッカー」「S級ライセンス所持者」「2006年大会でドイツ代表を率いたクリンスマン氏もクラブチームの指導経験はなかった」「タケダにおまかせ!」などの字幕

ナレーション:「世間は今、言いたい放題」
ナレーション:「誰でも、自由に、批判ができるタイミング」
ナレーション:「知った風な口をきくな!」
ナレーション:「そういう憤りもあるだろう」
ナレーション:「悔しいか」
ナレーション:「情けないか」
ナレーション:「しかし、キミたちは敗者だ」
ナレーション:「敗者は弁解の言葉を持たない」
ナレーション:「世間を黙らせるのは勝利だ」
ナレーション:「ACミランは武田氏に言われっぱなしか」
ナレーション:「インテルは武田氏に言われっぱなしか」
ナレーション:「マンチェスター・ユナイテッドは武田氏に言われっぱなしか」
ナレーション:「釜本氏に言われるのは百歩譲って聞き流したとして」
ナレーション:「武田氏に言われっぱなしでいいのか」
ナレーション:「勝てば、黙る」
ナレーション:「勝てば、手の平を返す」
ナレーション:「勝てば、そもそも武田氏の話は聞きに行かない」
ナレーション:「ほかのことで忙しくなるから」

松木:「おぉい!?オフサイドだろ!オフサイド!!」
(※シーン間には、松木安太郎氏の声で場面転換の音が入る)

<Scene4:野望>
・2011年女子ワールドカップ決勝戦の映像が流れる
・先制を許すなでしこJAPAN
・宮間あやの同点ゴール
・延長前半、再び勝ち越しを許すなでしこJAPAN
・延長後半、澤穂希が決めたスーパーゴール
・PK戦での勝利
・金色の紙吹雪の中で掲げたワールドカップ
・「優勝しかない」「目標は優勝」「自分たちのサッカーを見せる」「夢では1000点決めている」など大会前の自信にあふれた代表選手インタビュー映像を挿入

ナレーション:「勝てば世界が変わる」
ナレーション:「彼女はバロンドールを獲った」
ナレーション:「メッシと一緒に獲った」
ナレーション:「国民栄誉賞をもらった」
ナレーション:「王貞治、山下泰裕、吉田沙保里と同じ次元に立った」
ナレーション:「東京都栄誉賞・都民スポーツ大賞を獲った」
ナレーション:「府中市市民栄誉賞を獲った」
ナレーション:「神戸栄誉賞を獲った」
ナレーション:「どこに住んでる人かわからないだろう」
ナレーション:「メガネベストドレッサー賞を獲った」
ナレーション:「タンパク質ヘアケア BEAUTY QUEEN 2014を獲った」
ナレーション:「第59回菊池寛賞を獲った」
ナレーション:「何をしている人かわからないだろう」
ナレーション:「勢いあまって映画『猿の惑星-創世記-』の広報に抜擢された」
ナレーション:「ファッション誌のモデルにも挑戦した」
ナレーション:「篠山紀信氏の撮影で」
ナレーション:「勝てば何でもありになるんだ」
ナレーション:「金、色、名誉、すべてが手に入る」
ナレーション:「手に入れろ、すべてを」
ナレーション:「SMAP×SMAPに出られたりもするぞ!」

松木:「へっへっへっへっへっへっへっ」
(※シーン間には、松木安太郎氏の声で場面転換の音が入る)

<Scene5:仲間>
・メンバー発表後、世間で感動の嵐を生んだ中村憲剛オフィシャルサイトのスクリーンショットが流れる
・「行けないって決まった時のあの喪失感は一生忘れられない」「本当に一瞬、一瞬ですがどうでもよくなりました」「ただ、どんなに最高な日でも、どんなに最悪な日でも、必ず次の朝は来るわけで」「サッカーがあれば俺は前を向いていけると思っています」「今までやってきたことに悔いは一切ない」などの文言をクローズアップ(http://nakamurakengo.cocolog-nifty.com/message/2014/05/post-6735.html
・大久保嘉人さん選出の瞬間の川崎フロンターレ移動バス内での中村憲剛さんの表情を挿入
・「たどりつけなかった仲間たち」の字幕
・前田遼一さん画像
・ハーフナー・マイクさん画像
・豊田陽平さん画像
・細貝萌さん画像
・森脇良太さん画像
・吉田麻也さん画像(※編集時の消し忘れ)
・水沢アリーさん画像(※間違い)

ナレーション:「言わせないでくれ」
ナレーション:「こんなことなら●●を選んでおけば、と」
ナレーション:「選ばれた自分たちが最強のJAPANだ」
ナレーション:「自分たちにできないことは誰にもできない」
ナレーション:「そういう強い気持ちでいてくれなければ」
ナレーション:「残ったものの無念が報われない」
ナレーション:「全力を出し切らないと」
ナレーション:「次に向かう道がわからなくなる」
ナレーション:「この道の先に未来があるのか、ないのか」
ナレーション:「最後パワープレイに出たとき」
ナレーション:「家でテレビ見ている選手の気持ち」
ナレーション:「最後パワープレイに出たとき」
ナレーション:「ベンチで見ているドリブラーの気持ち」
ナレーション:「うわぁ……というその気持ち」
ナレーション:「もう絶対出番ないやん……というその気持ち」
ナレーション:「感じてほしい」
ナレーション:「最後まで自分を信じろ」
ナレーション:「疑っていい時間は、もう過ぎた」

松木:「何なんすかコレ!何なんすかコレ!!」
(※シーン間には、松木安太郎氏の声で場面転換の音が入る)

<Scene6:反撃>
・ソチ五輪の映像が流れる
・高梨沙羅さんが4位に敗れ、それでも支えてくれた人に感謝を示したインタビュー映像
・五輪後、ワールドカップを圧倒的な強さで制した高梨沙羅さんの映像
・ショートプログラムでまさかの大失敗を演じた浅田真央さん
・「自分でも、終わってみて、まだ何も、わからない」と語る浅田真央さんのインタビュー
・翌日の浅田真央さん・伝説のソチ五輪フリーの映像

ナレーション:「世界一の選手でもこういう日はある」
ナレーション:「どうにもならない、不思議な日はある」
ナレーション:「キミたちが魔物に喰われるのは当たり前」
ナレーション:「高梨沙羅さんはぶっちぎりの世界一だが、負けた」
ナレーション:「浅田真央さんは三度世界一になった選手だが、負けた」
ナレーション:「その喪失感はいかばかりか」
ナレーション:「キミらがいっちょ前に落ち込むなんておこがましい」
ナレーション:「キミらは普通に勝ったり負けたりするレベルだ」
ナレーション:「高梨沙羅さんは再起してワールドカップを制したぞ」
ナレーション:「浅田真央さんは一晩で復活し、伝説を創ったぞ」
ナレーション:「これが世界で戦う強さだ」
ナレーション:「世の中のOL・主婦層はこれが見たいんだ」
ナレーション:「心洗われる真央ちゃんのフリーを」
ナレーション:「これを見るだけで明日も頑張れる」
ナレーション:「真央ちゃんのフリーが心の特効薬なんだ」
ナレーション:「キミらも癒されるがよい」
ナレーション:「そして次は自分がそうなるんだ」
ナレーション:「世間はキミらが気持ちよくなるところを見たいわけではない」
ナレーション:「人間の素晴らしい瞬間を見たいのだ」
ナレーション:「逆境から立ち直る強さを」
ナレーション:「不屈の魂を」
ナレーション:「パラメヒコマンのぶんまで頼むわ!」

松木:「おおおおおナイス!!」
(※シーン間には、松木安太郎氏の声で場面転換の音が入る)

<Ending>
・4年間の名場面フォトを次々に表示
・BGMはキャプテン長谷部誠が心をこめてしっとり歌い上げた「終わりなき旅/Mr.Children」
・4年間で召集された全選手の名前、ひと言メッセージなどがスクロール
・字幕:「SAMURAI,the time has come to fight!」

ナレーション:「今まで黙ってたけど…」
ナレーション;「実は俺…」
(マスクを脱ぎ、直後に暗転)

頑張れニッポン!

頼むぞザックJAPAN!

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