2013.10.24

バルセロナの今をひも解く11のキーワード Part.2/花の87年組|バルセロニスタの系譜|脈々と受け継がれるバルセロナのDNA

昨シーズンのチャンピオンズリーグではバイエルンに2戦合計で0-7の大敗を喫した。黄金時代の終焉を指摘する声もあるが、今夏にネイマールを獲得、虎視眈々と完全復権を狙う。現代サッカーのトレンドを作り、王者然とした勝利を追求し続けるバルセロナはいかにして現在の姿にたどり着いたのか。11のキーワードでバルセロナの今をひも解く。

文=池田敏明 写真=Getty Images

【KEYWORD 05】花の87年組
 バルセロナのトップチームが極度の不振に陥っていた2002-03シーズン、下部組織のリーグ戦で連戦連勝を続け、バルセロニスタの期待を集めていたチームがあった。15歳の選手で構成されたカデテAだ。1987年生まれの少年たちで構成されたチームは、同カテゴリーのリーグ戦で全勝優勝を遂げる。そのチームの中心を担ったのがジェラール・ピケ、セスク・ファブレガス、そして30試合37ゴールを記録したリオネル・メッシだった。バルサの黄金世代、いわゆる“花の87年組”である。

 その後、メッシは16歳でトップデビューを飾ったが、ピケはマンチェスター・ユナイテッド、そしてセスクはアーセナルとイングランドに挑戦の場を求め、彼の地でプロとしての第一歩を踏み出した。それぞれの道を歩み始めた3人だったが、運命に導かれるようにピケは2008年、セスクは2011年にバルサに復帰。そして2012年、トップチームの新監督に就任したのは、2001-02シーズンにカデテB所属だった3人を指導し、翌シーズンの快進撃の礎を築いたティト・ビラノバだった。

【KEYWORD 06】バルセロニスタの系譜
 バルセロナのカンテラ出身者には、父親が元プレーヤーで、幼少の頃から”英才教育”を受けてきた選手も少なくはない。ジョナタン・ドス・サントスの父ヘラルド氏はブラジル出身で、クラブ・アメリカやモンテレイなどメキシコのクラブでジジーニョの登録名でプレーした経験がある。ジョナタンと兄ジオバンニ(現ビジャレアル)はメキシコのクラブからバルサのカンテラに引き抜かれた。セルヒオ・ブスケの父カルラス氏は、ドリームチーム時代のバルサでGKとしてプレー。親子2代でチャンピオンズリーグ制覇という偉業を成し遂げている。

 バルサの関係者といえば、ジェラール・ピケの祖父アマドール・ベルナベウ氏が有名だ。ベルナベウ氏はクラブの副会長を20年間にわたって務めた人物で、現在はクラブのUEFA大使を務めている。ピケは生まれたその日に祖父の手でバルサのソシオに登録された。2013年1月に生まれたピケの息子ミラン君も、誕生の翌日にアマドール氏がソシオ登録を行い、ソシオ番号171751が与えられたという。

【KEYWORD 07】脈々と受け継がれるバルセロナのDNA
 カンテラ出身選手を重用し、“史上最強”と言われるほどの強力なチームが完成した現在のバルセロナだが、カルラス・プジョルが35歳、チャビが33歳、ビクトル・バルデスが31歳、アンドレス・イニエスタが28歳と、屋台骨を支える選手たちがベテランの域に差し掛かり、そろそろ世代交代の準備を進めるべき時が来ている。

 リオネル・メッシ、セスク・ファブレガス、ジェラール・ピケ、ペドロ・ロドリゲスの世代は25歳、セルヒオ・ブスケやジョルディ・アルバは24歳と、今後数年間は彼らが中心を担うことになり、その下のマルク・バルトラやマルティン・モントージャ(いずれも22歳)、クリスティアン・テージョ、セルジ・ロベルト(いずれも21歳)もさらなる成長を遂げ、未来のバルセロナを背負っていかなければならない。毎シーズン、数人ずつがトップチーム昇格を果たしている現状を考えると、バルセロナのDNAは決して途切れることなく、世代を超えて脈々と受け継がれていくだろう。

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