今シーズンのセリエAは、強豪クラブが軒並み好スタートを切った。大型補強を敢行したナポリとリュディ・ガルシア新監督を迎えたローマが、開幕3連勝と絶好の滑り出しを見せている。
王者ユヴェントスと日本代表DF長友佑都の所属するインテルは、ともに開幕連勝で迎えた第3節で激突した。伝統の“イタリア・ダービー”は1－1のドローに終わり、勝ち点1を分け合ったが、ともに無敗をキープ。今節ではインテルがサッスオーロ、ユーヴェがヴェローナと、互いに昇格組との対戦となる。
マリオ・ゴメスやホアキン・サンチェス、マッシモ・アンブロジーニら、実力者を多数獲得したフィオレンティーナは、開幕連勝と好発進を見せて第3節ではカリアリと対戦。ホームで1点リードして終盤を迎えたが、後半アディショナルタイムに追いつかれ、初の引き分けとなった。今節では敵地に乗り込み、アタランタと激突する。
強豪が順当に勝ち星を伸ばす中、唯一出遅れたのはミラン。開幕戦でヴェローナに不覚を取ると、敵地トリノに乗り込んだ第3節でも、2点をリードされる苦しい展開を余儀なくされた。後半終了間際の2ゴールで辛くもドローに持ち込んだが、レアル・マドリードから復帰したカカが負傷離脱を強いられ、苦しい戦いが続いている。好調ナポリをホームに迎える今節で、浮上の糸口を掴めるかに注目が集まる。
そして、今節一番のビッグゲームは、何と言っても“ローマ・ダービー”。3連勝のローマは、第3節でキャプテンのフランチェスコ・トッティが、今シーズンの初ゴールを挙げた。36歳にして今なお第一線で活躍する王子の一発で、好調なチームが更に勢いづきそうだ。対するラツィオは、開幕3試合で2勝を挙げた。第2節こそユーヴェに1－4の大敗を喫したが、前節はキエーヴォ相手に3－0の完勝を収めた。昨シーズンのコッパ・イタリア決勝に続いて、宿敵撃破に気炎を上げる。
175度目の首都決戦は、シーズン序盤で訪れた。ローマの地を二分する争いは、必見である。