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新天地での復活を誓う岡崎慎司…訪れた大きなチャンスを生かせるか

2013.08.10

[ワールドサッカーキング名鑑・開幕版掲載]

シュトゥットガルトでの“ラストイヤー”は満足から程遠いものだ。それでも、マインツを率いる指揮官は彼を高く評価している。マインツへの移籍は、岡崎慎司にとって大きなチャンスだ。
岡崎慎司
文=キム・デンプフリング Text by Kim DAEMPFLING
翻訳・構成=EIS Translation and Organisation by EIS
写真=アフロ Photo by AFLO

トゥヘル監督が寄せる大きな期待

 ハンガリー代表FWアダム・サライがシャルケへ、長くチームの中心にいたオーストリア代表MFアンドレアス・イヴァンシッツがレバンテへと去り、チームは彼らに代わる攻撃のタレントを必要としていた。トーマス・トゥヘル監督がスポーツディレクターのクリスティアン・ハイデルに強く獲得を要求していたのが、新天地を探していた日本代表FW岡崎慎司だ。「(岡崎には)以前から注目していた」と語る指揮官は、こう続ける。

「本当にいい補強になった。彼は攻守両面でチームに貢献できる選手であり、我々のプレースタイルにピタリとはまる。もちろん、ゴールにも期待しているよ」

 マインツがシュトゥットガルトに支払った移籍金は180万ユーロ(約2億3000万円)。岡崎を新シーズンの主力と見なしていなかったシュトゥットガルトにとってみれば、決して悪くない金額である。

 昨シーズンの岡崎はシュトゥットガルト加入後最も苦しいシーズンを送ったが、その始まりは1-6と大敗を喫したバイエルンとの開幕戦だった。その後もピッチには立ち続けたがゴールに恵まれず、そのうちに彼の名前はスタメンから消える。FWとしての仕事を失った岡崎は“2列目のスーパーサブ”に甘んじ、25試合に出場したものの得点はわずか1にとどまった。2011年1月からの1年半で38試合9得点という決して悪くない成績を残していたことを考えれば、昨シーズンの彼は「チームの期待に応えた」とは言い難い。

 だからこそ、マインツから届いたオファーは岡崎にとって“渡りに船”だった。トゥヘル監督は日本代表の一員として見せるストライカーとしての資質や豊富な運動量、そしてチームプレーに徹する献身的な姿勢にほれ込んでいる。岡崎は日本代表で与えられている役割と同様、サイドMFとしても機能するが、最も得意とする2トップの一角、あるいは1トップとして起用される可能性も決して小さくない。トゥヘルが4-3-3システムを採用するなら、シュトゥットガルト時代と同様、左サイドのアタッカーとして起用されるだろう。

指揮官から高評価を得ている岡崎だが、ポジションが確約されているわけではない。熾烈なポジション争いを制するために、岡崎に求められるものとは……。続きは、ワールドサッカーキング名鑑・開幕版でチェック!

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