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<5分で分かるブラジル代表>世界一のサッカー大国ブラジル、最大の敵は国民か

2013.06.15
ブラジル代表

◆ブラジル(開催国)
FIFAランク:22位(6月6日発表)
日本との国際Aマッチ対戦成績:7勝2分0敗
日本戦開催日時:6月16日(日)4:00キックオフ(日本時間)

◆世界一のサッカー大国ブラジル、最大の敵は国民か

 ワールドカップで唯一全大会に出場して最多5度の優勝を誇る、言わずと知れた世界一のサッカー大国。開催国を務める2014年ワールドカップを1年後に控えた今大会では、コンフェデレーションズカップ史上初の3連覇を狙う。

 昨年11月にマノ・メネゼス前監督が電撃解任され、新たに就任したのは2002年のワールドカップで5度目の頂点に導いたルイス・フェリペ・スコラーリ監督。最多となる4度目の大会制覇に挑むメンバーには、ロナウジーニョやカカといったかつてのセレソンを彩ってきた名手を外し、オスカルやルーカス・モウラら、若手を多く招集した。

 過去を振り返れば、時代を代表するアタッカーたちが前線に居並んでいたが、今大会ではタレントは主に守備陣に集中。チアゴ・シウヴァとダヴィド・ルイスのセンターバックは世界屈指の守備力を誇り、攻守両面で高水準を保つダニエウ・アウヴェスとマルセロが脇を固める。一方、攻撃陣は21歳のネイマールがチャンスメークからフィニッシュまで全てを担当。他国からすれば羨むようなメンバーでも、歴代のセレソンと比較すると攻撃陣のタレント不足は否めない。

 ただ、2002年ワールドカップも、ロナウド、リバウド、ロナウジーニョの“3R”を擁して、圧倒的な攻撃力を武器に頂点まで駆け上がった印象があるが、実際には強固な守備がチームの基盤にあった。手堅いチーム作りに定評のある指揮官が、メンバーに規律を植え付けられれば、自然と結果はついてくるだろう。就任以降は、勝ち切れない状態が続いていたが、大会前最後の実戦となった9日のフランス代表戦では3-0と快勝。上り調子で大会に臨めることは好材料と言える。

 それだけに、最大の懸念材料は重圧との戦いになるか。国民全員が代表監督と形容されるほどの厳しい視線が注がれる以上、結果はもちろんのこと内容も求められる。若手の多いチームが、開催国ということも相まって更に重くのしかかるプレッシャーを乗り越えられるかが、最大の焦点となる。

◆基本システム
4-2-3-1
GK:ジュリオ・セザル
DF:ダニエウ・アウヴェス、チアゴ・シウヴァ、ダヴィド・ルイス、マルセロ
MF:フェルナンド、パウリーニョ
  フッキ、オスカル、ネイマール
FW:フレッジ

◆キープレーヤー
FW|ネイマール(21歳|バルセロナ)
21歳にして王国の顔となった早熟の天才は、圧倒的なテクニックを基に変幻自在のドリブルや高い得点能力を併せ持つ万能アタッカー。崩しからフィニッシュに至るまで、攻撃全般を担っているため、まさしくブラジルの命運を握る存在となっている。ロマーリオ、ロナウド、リバウド、ロナウジーニョと、セレソンを世界一に導いた偉大な先輩達の系譜を受け継ぐように、バルセロナへの移籍も決定。待望された欧州挑戦で更なる飛躍を目指す。

DF|チアゴ・シウヴァ(28歳|パリSG)
キャプテンとして、最終ラインからセレソンを支える。今シーズンから加入したパリSGでもキャプテンマークを巻くリーダーシップの高さとともに、DFとして全ての能力を世界最高水準で併せ持つ。183センチとセンターバックとして上背はあるわけではないが、身長を感じさせない運動能力とともに、ファウルが少ないクリーンなディフェンス、ブラジル人らしくボールを扱う技術の高さも魅力。不安材料は、代表での国際大会出場の少ないところか。

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