サッカーキング・トークに登壇したWOWOWリーガの解説者の北澤豪氏（右）[写真]=赤石珠央
レアル・マドリードとバルセロナが激突する伝統の一戦“クラシコ”が、10月25日（土）深夜0：45からWOWOWで独占生中継される。試合に先駆け21日、サッカーキング・トークイベント「クラシコを語る」が開催された。スペシャルゲストとして、WOWOWリーガの解説を担当している北澤豪氏が登壇。「2014 クラシコ徹底解剖！」と題し、北澤氏がクラシコの見どころを大いに語った。
やはり最大の注目は、今夏バルセロナに加入したルイス・スアレスがこの試合でデビューを飾るかというところ。北澤氏は「スアレスがウルグアイ代表として出場したオマーン戦を見たが、ゲーム感覚がないようには感じなかった」と、約4カ月のブランクはそこまで心配する必要はないと言及。
スアレスのプレーについて北澤氏は「どの場面でもシュートチャンスに持って行くことができる。噛みつきの話題が先行しているけど、それだけ野性的なゴールへの姿勢を持っているということ」述べ、「ビッグマッチで結果を残す上で、こういう姿勢を持っていると持っていないのでは大きな違いがあると思う」とゴールへの貪欲な姿勢を評価した。
また、スアレスがバルセロナのシステムにフィットするかには「昨シーズンのバルサの形だと少し難しいかなと思っていたが、今シーズンは両ウイングが2トップのようなポジションでプレーしているということはスアレスにとってやりやすいのでは」と分析。
リオネル・メッシやネイマールとの“競演”については「ぶっつけ本番でしかもその試合がクラシコで本当にうまくいくのかという疑問は誰もが持っていると思う。だけど、個人的にはこの試合でより素晴らしいバルサを目撃してしまうという期待のほうが大きい」と3人の“化学変化”に期待を膨らませた。
一方、開幕からのスタートダッシュに失敗したレアル・マドリードについて北澤氏は「シャビ・アロンソの移籍と（トニ）クロースがフィットすることに時間が掛かったことが序盤でつまずいた原因」と指摘。また、絶好調のクリスティアーノ・ロナウドについては「このペースで行くと60ゴール」と超人的なペースでゴールを量産しているエースの活躍を絶賛した。その他の注目選手にはマンチェスター・Uからレンタルで新加入したハビエル・エルナンデスを挙げ、「途中出場でも点をとれるし、試合の流れを変えることができる選手」とジョーカー的な存在で期待できると語った。
勝敗を分けるポイントを聞かれた北澤氏は「レアルの攻撃をバルサの守備陣がどこまで抑えられるか」と言及。ここまで無失点のバルセロナの守備陣について「今シーズンはセットプレーの守備でマンツーマンを採用したり弱点の改善に努めているが、決して鉄壁の守備だとは思わない」と自身の見解を示し、「レアルもセットプレーが強いのでその攻防も見どころになる」と展望。勝敗予想に関しては、「難しいけど、結局ロースコアになると思う。でも、1－0なんていう夢がないようなスコアも言いたくない。申し訳ないけど、3－1と1－0の2つ予想でレアルの勝ち」と語った。
クラシコの見どころを存分に解説した北澤氏は、最後に「クラシコには約100年の歴史がある。実際に現地で見ると、クラシコだけはプレーがワンテンポ速い。他の試合で手を抜いているわけではないと思うが、選手が『この試合は特別』と全力を尽くしている感じがする。皆さんにはそういった“次元の高い戦い”を存分に楽しんでほしい。そういう見方でクラシコを観戦すれば、我々の概念とは違う何かを発見できるかもしれない」と、観戦力を高める上でも必見の一戦になるとアドバイスを送った。
イベントの後半では参加者からの質問コーナーが設けられ、「北澤さんが現役時代にメッシ、C・ロナウドとマッチアップするとしたら、どうやって2人を止めますか？」という質問に、「考えたことないね」と答え、笑いを誘う場面も見られた。最後まで“クラシコ”について徹底的に語り合ったトークイベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
今後のリーガの行方を占う意味でも重要な一戦となる“クラシコ”は、10月25日（土）深夜0：45からWOWOWライブにて現地から独占生中継される。
番組情報
放送日：10/25（土）深夜0：45［WOWOWライブ］現地より独占生中継
現地解説：宮本恒靖
スタジオ解説：岡田武史
詳しくはリーガ・エスパニョーラ 番組オフィシャルサイトへ。（http://www.wowow.co.jp/sports/liga/）