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攻守に躍動した東洋大MF勝野、ゴール後には兄へ捧げるゆりかごダンスも披露

2017.05.24

得点後、ゆりかごダンスをする勝野(右)[写真]=鶴田華穂(スポーツ東洋)

文=藤井圭(スポーツ東洋)

 その瞬間は、32分に訪れた。左サイドのパス交換から巧みに崩すと、駆け上がったMF宮吉悠太がマイナスのクロスを上げる。待っていたMF勝野瑛が左隅に沈めて、首位・流通経済大学を相手に貴重な追加点を決めた。

 振り抜いたシュートは、ニアポストに当たってネットを揺らした。「ボールが弱かったが、良いところにコースが入ったので良かった」と安堵の表情を見せた勝野。ゴールが決まった後には、先週の月曜日に男の子が生まれた兄の勝野洸平コーチへ送るゆりかごダンスのパフォーマンスを見せた。「父に決めたら(パフォーマンスを)やってねと言われたので」と勝野は笑顔を見せ、兄の勝野洸平コーチはパフォーマンスについて「(やることは)全然知らなかったですね」と話した。追加点を加えた後も、勝野は攻守に渡ってチームを支えた。ボランチでコンビを組むMF高橋宏季と共に、相手の攻撃の芽を積んでいく。そのままカウンターへつなげていくなど、90分を通して中盤を制圧。無失点での勝利に大きく貢献した。

 2-0になった時点で、選手は2週間前の悪夢を忘れていなかった。集中応援日だった第4節の明治大学戦では、2点リードしている状態から、3点を取られて逆転負けを喫する。勝野は「ハーフタイムやコーナーキックとかでも絶対に緩めるなと皆で声をかけあっていた」と話し、集中力の高さをチーム全体で保っていた。昨季は途中でスタメンから外れることが増えて、今年の開幕戦には勝野の名前はなかった。それでも出場機会を与えられると、高いパフォーマンスを披露し、定位置を確保。チームの勝利に貢献するなど1部の舞台で躍動している。さらに勝野は、3年生で学年のキャプテンを任された。勝野洸平コーチは「ピッチ内外でリーダーシップを取れるように、やっていかなければいけないし、それが使命だと思う」と1人の選手として強く期待している。これから勢いを増していく東洋大学で、中盤の底に安定感を与える勝野の活躍は、必要不可欠だ。

選手のコメントはスポーツ東洋のホームページ(http://http://sports-toyo.com/news/detail/id/6569)をご覧ください!

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