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サッカーを通じて地域密着を目指す関西大の取り組みとは

2016.10.28

活動を通して選手たちも自らの成長を感じている [写真]=高橋良輔(関西大学体育会本部関大スポーツ編集局)

文=水野真(関西大学体育会本部関大スポーツ編集局)

「全員サッカーで日本一」。関西大学サッカー部が掲げるスローガンだ。今季、サッカー部は大阪選手権、関西学生選手権で優勝し強豪としての名前を奪い返した。また、天皇杯にも出場。J2・清水エスパルスに1点差にまで詰め寄り、プロをも追い詰める果敢なプレーを見せ、敵地で関大の名前を知らしめた。

 サッカー部は自分たちの練習のみならず、地域との連携にも取り組んでいる。その代表的なものがカイザーズクラブ・サッカースクールだ。関西大学は創立130周年記念事業の一環として関西大学カイザーズクラブを設立。大学の知財、人材、施設を利用し地域社会に根差した大学を目指し活動をしている。サッカー部はこの中に以前から展開していたスクール活動を行っている。このスクールではサッカー部の学生がスタッフ(学生コーチ)として活動を行っている。サッカーを通じて文化力、行動力、社会力、身体力、想像力を育て、青少年の健全育成と地域社会の発展に根差すことを目的とし、スクール生もサッカー部もともに成長する環境が整っている。

 小学生を通わせている保護者からは「親世代ではないお兄ちゃんの年代の人というのは、普段関わりを持つことはないけど大きな影響を与えてもらえる」や「練習も苦にせずプラスに思ってもらえていると思う。帰り道も満足した顔で戻ってくる」との声が挙がった。

 また、このスクールの特徴は日曜日の朝に練習があることだ。指導時間は朝7時15分~8時45分となっており、練習後に出かけることも容易な時間帯だ。年代も満5歳から通うことができ、社会人が練習をできる環境も整っている。また、レディース会員(中学生以上)もおり活動は多岐にわたる。

 学生スタッフからもスクールのメリットがあがった。「このスクールの魅力は学生が一緒にサッカーをして教えるというところだと感じている。他のサッカーチームは監督と選手、やらせる、練習するという立場。自分たちも小さい子からご年配の方とも練習をして、ともにサッカーの素晴らしさを感じている」(宝本知樹サッカースクール学生リーダー)といった声や「サッカー部にいて地域の方につながることができる唯一の場。これだけ互いに一生懸命にサッカーできる環境があるのは貴重だと思う」(西垣賢治学生スタッフ)。また、活動を通して自分が成長したという声も挙がる。「学生コーチをする中で周りをよく見ることができるようになった。これは試合以外の時でもできるようになった」(島田将也学生スタッフ)。

 関大が掲げる「考動」(=自らの頭でよく考え、自立的かつ積極的に行動すること)する“関大人”は練習のみならず、この活動を通しても成長を遂げる。スクール生にいつもの立場とは逆の立場から教え、ともに成長していく。地域に根差した、誰からも応援されるサッカー部を目指して。

 選手のコメントは関大スポーツのホームページ(http://kanspo.univ.nikkansports.com/?p=9386)に掲載しています。また、関大スポーツは関西大学の選手に独占インタビューを行い定期的にインターネットに掲載しております。その他にもTwitter(@kanspo)にて試合速報を行っています。ぜひ、ご覧ください!

 10月29日土曜日14時よりヤンマーフィールド長居において伝統の一戦である関西学院大学との“関関戦”が行われます。関西大学を応援される方は入場無料となります。詳細は関西大学体育会サッカー部公式Twitterをご覧ください。

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