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常勝時代を知る専修大の主将DF小口大貴「長澤和輝君たちとプレーできたのは財産」

2016.05.02

 川崎フロンターレの育成組織で育ち、専修大学に進学した小口大貴。1年時からAチーム入りを果たし、長澤和輝(現ジェフユナイテッド千葉)や仲川輝人(現横浜F・マリノス)とともに関東大学リーグ連覇を経験した。しかし、昨年度のチームは不振を極め、リーグ8位という不本意な結果でシーズンを終える。そして大学最後のシーズン、小口は主将として専修大の先頭に立ち、常勝軍団復活を目指す。

インタビュー=峯嵜俊太郎、写真=峯嵜俊太郎、平柳麻衣、内藤悠史

テル君は怖かったです。本当は優しい人なんですけど(笑)

――サッカーを始めたきっかけは?
小口 兄貴がやっていたので、それについて行く形で自然と始めました。

――中学時代は川崎フロンターレU-15に入りました。
小口 小学生時代に川崎フロンターレのスクールに通っていて、そこでジュニアユースに上がれると言われたので入りました。

――当時からサイドバックでプレーを?
小口 中2の時からです。中1の時からサイドハーフなどを主にやっていましたね。当時はセルヒオ・ラモス(レアル・マドリード)に憧れていました。

――その他のポジションでプレーした経験は?
小口 高2の時に1年間だけボランチでプレーしました。次の年にはまたサイドバックに戻ったんですけど、ボランチを経験したことで自分のサイドバックとしての理想形ができたので、良かったです。

――高校時代は川崎U-18に昇格してプレーしています。当時の練習の思い出などはありますか?
小口 中3の早い時期から練習に参加させてもらっていて、そのおかげで練習にも早く慣れることができました。ただ、フィジカルトレーニングはキツかったです(笑)。いつ終わるかもわからない練習だったので精神的にもこたえました。

――後に専修大で一緒にプレーをする仲川輝人選手は川崎の育成組織時代からチームメートでした。
小口 テル君は2学年上なので中学時代は全然交流がなかったです。でもU-18からは全学年が一緒に練習するので、2人組でやるサーキットトレーニングではテル君と組む機会が多かったです。上下関係がしっかりとあったので、結構こき使われたりして、怖かったです。本当は優しい人なんですけど(笑)。

――川崎U-18ではトップチームの練習試合にも出場しています。
小口 練習試合の他に、復興支援のチャリティーマッチにも出させていただいて、その時はお客さんもたくさん入っていたので、こんな環境でプレーしたいと感じたことを憶えています。

――川崎のトップチームから誘いはありましたか?
小口 なかったです。それで大学に行くと決めました。もし当時誘われていたら入りたいと思っていたんですけど、今は大学サッカーを経験できて良かったと思います。

――プロになりたいと思ったのはいつからですか?
小口 小さい頃から思っていたんですけど、大学に入ってからその想いが現実味を帯びてきて、プロに入りたいという気持ちがより一層強くなりました。

――専修大に進学した経緯を教えてください。
小口 フロンターレの監督が専修大の監督やコーチと仲が良くて、練習試合もよくやっていたので、そこでプレーを見てもらったのがきっかけです。

――入学すると1年時からAチームにメンバー入りを果たし、2013、2014年の関東大学リーグ制覇にも貢献しています。
小口 当時の先輩方は一人ひとりの能力がすごく高くて、引っ張ってもらっていました。

――当時のメンバーからは多くの選手がプロ入りを果たしています。特に印象に残っている先輩はいますか?
小口 長澤和輝君と下田北斗(現湘南ベルマーレ)君と一緒にプレーできたことは僕の財産だと思っています。当時2人は4年生で僕は1年生だったんですけど、ミスをしても優しくしてくれて、すごく頼りになりました。

――2013年にはU-19日本代表にも選出されました。
小口 当時のメンバーには中島翔哉(現FC東京)や植田直通(現鹿島アントラーズ)がいました。遠征最後の日に、時差ボケを調整するために寝ないで飛行機に乗ろうということになって、みんなで集まってワチャワチャ遊びながら夜を明かしたのは良い思い出です(笑)。

――当時のメンバーの中にはU-23日本代表としてリオデジャネイロ・オリンピック アジア最終予選突破に貢献した選手も多くいますが、意識している部分はありますか?
小口 あまり気にならないです。自分がまだそこのレベルに達していないので、ちょっとずつ近づけたらいいなと思います。

――小口選手のプレーの特徴や持ち味を教えてください。
小口 運動量を活かして、周りとうまく連動しながらクロスを上げること。クロスは両足で上げられるのが強みです。

――逆に、これから伸ばさなければならないと思う部分は?
小口 フィジカル面です。あとは一対一の強さ。守備でも攻撃でも勝つ回数を増やせば評価されるだろうし、勝てる回数を増やしていきたいと思います。

主将として自分の色を出していきたい

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――昨シーズンは関東リーグ5連覇を狙う中、8位という結果でした。振り返ってみていかがですか?
小口 モヤモヤした一年でした。その前までは勝つことが当たり前で、勝っているので毎日が楽しかったです。それが負けてしまうと、落ちこむわけではないですけど、翌週までずっとモヤモヤした気持ちを引きずりますね。

――今シーズンは主将としてチームを引っ張る立場になります。特に心掛けていることは?
小口 普通のことをやっても優勝できないと思うので、自分の色を出していけたらと思います。

――自分の色とは?
小口 言葉にするのは難しいんですけど、プレーで表現したり、グラウンド内で表現したりしたいです。普通のキャプテンにはなりたくないという思いがあって、どこにでもありそうな発言とかはしたくないです。

――昨年度の主将、萩間大樹選手からは何かアドバイスをもらいましたか?
小口 いや、特には。萩間君には萩間君なりのやり方があると思うし、あまり気にならなかったですね。

――専修大は「攻撃的で美しいサッカー」をチームスローガンとして掲げていますか、具体的にはどのような練習を行っていますか?
小口 パスの練習が多いです。止めて蹴ることに徹底的にこだわってやっています。

――リーグ戦2試合を終えて1勝1敗、ここまでのチームの出来は(取材は4月14日に実施)?
小口 まだ始まったばかりなので何とも言えないですけど、チーム状態は決して悪くないです。関東大学リーグはどこも力の差がないと思うので、きっかけをつかめればうまく勝っていけると思います。

――最後に今シーズンのチームの目標、個人の目標をお聞かせください。
小口 目標はもちろん日本一です。チームでうまくまとまって優勝できたらいいなと思います。個人的にはアシストとゴールを含めて10ゴール以上に絡みたいです。

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