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明治大、試合終了間際に差波弾さく裂…専修大に劇的勝利/関東大学リーグ第21節

2015.11.09

文=渡邊弘基(明大スポーツ)

 劇的勝利を収めた。雨が降りしきる中、リーグ戦4連覇中の王者専修大学と対峙。前半は守備から入ることを意識し過ぎたことで慎重になり、シュートはゼロ。後半は積極的なプレーが増え決定機を多く迎えるが、ゴールネットを揺らせない時間が続いていた。しかし87分、差波優人の強烈なミドルシュートがゴール左を捉え、試合を決定づける。残り時間でもしっかり1点リードを死守し、試合終了。これにより勝ち点3を得て、リーグ最終節まで優勝争いに生き残った。

 決定的なゴールだった。試合終了間際、右サイドでボールを持った主将の和泉竜司が2列目から中央へ走りこんでいた差波にパス。相手DFのブロックを置き去りに右足でグランダー性のミドルシュートを放ち、ボールは矢のようにゴールに突き刺さった。攻撃の要として組み立てやセットプレーでの活躍が目立っていた差波にとって「一個幅が広がった」(差波)と新しい形でのゴールだった。

 後期リーグ序盤では入学当初からの課題である守備で機能することができず、試合に出られないこともあった差波。しかし第17節法政大学戦では終了間際に得点しており「ここ数試合ずっとテンポが良くなってきていた」(栗田大輔監督)と調子を上げていた。ゴールから遠ざかっていた男が勝利をもたらした。

 死闘を制し逆転優勝へつないだ。明治大はリーグ優勝を、対する専修大はインカレ出場権を懸けた一戦。「死闘となる」と栗田監督も案じ、案の定前半から苦しい戦いに。あいにくの雨でボールがスリッピーだった中、両チームとも下でボールをつなぎゴールに迫る一方で、最後のところで守り抜きスコアレスで折り返す。ハーフタイムを迎え栗田監督は「余力を残さずに走ろう」とギアを上げることを指示。これにより後半は運動量と攻撃にかける人数が増加。相手GKのファインセーブやポストに阻まれるも、フィニッシュまで持っていけるようになった。そして後87分に差波の勝ち越し弾が生まれた。「最後に1点を決められたのは今年の強さ」(和泉)。ここ一番の強さを見せつけ、逆転勝利へ最高の勝利で終えた。

 泣いても笑っても次で終わる。第21節が終了し明治大の勝ち点は40、首位を走る早稲田大学は41と勝ち点差はわずか1。最終節で明治大が勝利し早稲田大が引き分け以下、または明治大が引き分けて早稲田大が負ければ得失点差から逆転優勝となる。試合後多くの選手が口にしていた「プレッシャー」。土曜日の最終節、慶應義塾大学戦で勝利すれば、日曜日に試合がある早稲田大にとって大きなプレッシャーとなる。また「最後勝っていい形でリーグ戦を終えたい」(藤本佳希)とたとえ優勝できなくても、勝ちで終えることが次につながってくる。昨年のリーグ戦や夏の総理大臣杯では目前でタイトルを逃した。しかし今の明治大には最後に勝ちきる強さがある。今度こそ悲願のタイトルをつかみ取る。

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