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慶應大の右サイドが躍動…中央大に快勝し首位と勝ち点並ぶ/関東大学リーグ第16節

2015.10.06

文=太田悠貴(慶應スポーツ)

 今節の相手は中央大学。最下位との対戦ではあったが、中央大グラウンドという完全アウェイの中での試合となった。試合は、右サイドの溝渕雄志、手塚朋克の2人が躍動。山本哲平が後期初ゴールを含む2ゴールを挙げるなど3得点で快勝した。これで慶應義塾大学は引き分けを挟んで4連勝。後期無敗を継続し、勝ち点で首位と並び、悲願の優勝に向け好位置につけた。

「調子の良い選手を積極的に起用する」(須田芳正監督)。慶應大は、松木駿之介に代え、「練習で絶好調だった」(須田監督)手塚を2試合振りにスタメンで起用した。

 慶應大はこの試合、徹底的に右サイドから打開を図った。左サイドでボールを奪うと、宮地元貴、井上大からサイドチェンジ。手塚と溝渕が積極的に仕掛け続けた。8分、15分、19分と立て続けに手塚のクロスからチャンスを作るも中央大ディフェンスが素早い対応でシュートまで持ちこめず。迎えた23分、この日慶應大が右サイドからの攻撃とともに狙っていた「ディフェンダーからのロングボール」(須田監督)からゴールが生まれる。井上からのサイドチェンジを受けた溝渕が山本へスルーパス。ハーフウェーライン付近からインサイドで放たれた正確なパスは山本へとつながり、これを山本が落ち着いて決め慶應大が先制に成功した。26分には田中健太が前線でボールを奪い決定機を迎えたがシュートはGKの正面。追加点には至らない。しかし、守備陣は相手のシュートを直接FK1本に抑える完璧な内容で前半を終えた。

 早い時間に追加点を挙げ試合を楽に進めたい後半。開始からサイド攻撃が一段と活性化する。53分、宮地のサイドチェンジから手塚がクロス。ニアに飛びこんだ山本がフリーとなったが、合わせきれず。さらにこぼれ球を渡辺夏彦が狙うも、惜しくもゴールライン上で相手ディフェンダーに阻まれた。続く56分、手塚が右サイドで仕掛けるとオーバーラップしてきた溝渕にパス。タイミング良く抜けだした溝渕がクロスを上げるとまたもニアでフリーとなった山本へ。今度は山本がしっかりと頭で合わせ慶應大が追加点。溝渕、山本のホットラインが再びさく裂した。58分、溝渕が右サイドの一対一を制し、クロスを上げるとフリーの田中がヘッド。しかし、これはGKのファインセーブで得点はならず。65分には、相手を抜き去り手塚が自らエリア内に進入し、シュートを放つもこれも相手GKに阻まれた。70分に渡辺に代えて加瀬澤力が今シーズン初めてピッチに立つと、74分に加瀬澤が自ら突破しシュートを放つも惜しくもゴール左へ。

 迎えた78分。井上のロングボールが2列目から飛びだした山田融にピタリと合う。これを山田が落ち着いてインサイドでループシュート。「練習から狙っていた形」(山田)で慶應大がさらに中央大を突き放した。3点リードで迎えたアディショナルタイムにCKから失点を喫したが慶應大が完勝。次戦は、「今乗っているチーム」(須田監督)、神奈川大学との一戦だ。

 好調を続ける後期。慶應大のストロングポイントは右サイドからの攻撃であろう。しかし、右サイドが積極的に仕掛けられるのは、左サイドバックの井上、ボランチの山田、宮地がバランスをとっているからの外でもない。その意味でこの試合の3点目のゴールの持つ意味は大きいだろう。オーバーラップをして攻撃参加をすることは少ないが正確なキックを得意とし、今シーズンは右CKのキッカーも務める井上からの完璧なロングボールに、中盤の底でチームを支え続ける副将、山田が決めたこのゴール。このようなプレーが続く限り慶應大の勢いは止まらない。残り6戦、慶應大が優勝に向けて突き進む。

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選手のコメントは慶應スポーツのホームページ(http://keispo.org/wordpress/)で閲覧できます。またTwitter(@keispo2015)にて毎節試合速報をしておりますので、そちらもご利用ください!

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