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【インハイプレビュー】激戦県となった新潟、切磋琢磨で実力向上 8強越え目指す(新潟明訓)

2018.08.06

3年ぶり7回目の出場となる新潟明訓 [写真]=安藤隆人

 今や新潟県の高校サッカーは全国的に見ても激戦区の1つに挙げられるようになっている。

 牽引するチームは新潟明訓、帝京長岡、北越、開志学園JSC、新潟西、日本文理、長岡向陵が挙げられ、しのぎを削ることで着実にレベルアップを遂げてきた。今年もプリンスリーグ北信越に新潟西を除く前述の6校が参加し、アルビレックス新潟U-18を加えれば、参加10チーム中7チームが新潟県と、プリンス北信越はもはや“新潟リーグ”となっている。

 中でも新潟明訓と帝京長岡はプリンス北信越において、毎年のように優勝争いを展開し、今年も2位に帝京長岡、3位に新潟明訓がつけており、県をリードする存在となっている。

 今回、インターハイの新潟県代表になったのは新潟明訓で、準決勝で日本文理を1-0、決勝で帝京長岡を1-1からのPK戦の末に下して、3年ぶり7回目の出場を決めた。

 2008年から同校を指導する田中健二監督は、「以前、新潟は他県に警戒されるような地域ではありませんでした。でも、間違いなく技術的にも、選手の質的にもレベルアップして来たことで、選手たちも相手が関東や関西、九州の強豪でも臆さないようになったし、練習試合をしても相手がサブではなく、本気のメンバーを出してくれるようになってきた。その中でも帝京長岡はやはり脅威だし、今年のチームは全国でも上のレベルだと思います。北越も日本文理もいいし、こういうライバルがいることで、自分たちも強くなれています」と語るが、彼もまた2011年度のインターハイでチームをベスト8に導き、一昨年はプリンス北信越を制するなど、新潟明訓を強豪に引き上げて新潟県のレベルアップに貢献した人物の1人。

 新潟代表として、より新潟県のサッカーを全国に知らしめるべく、高いモチベーションを持って今大会に挑もうとしている。今年のチームはセンターラインが強固で、それがチームのストロングポイントになっている。184cmの斎藤優貴と185cmの落合毅人の長身CBコンビが最終ラインを固め、中盤は熊木唯人と2年生の高橋一誠がコントロールし、前線は稲見直也と蝶名林翔太の2トップが攻撃を牽引する。右MFには181cmの石塚琉太朗がおり、高さは全国トップクラスだ。

 インターハイ直前の福島県で開催された『福島復旧・復興祈念ユース大会』では、神村学園(鹿児島)に2-2、尚志(福島)に2-2、桐光学園(神奈川)に1-0と、インターハイに出場する強豪を相手に負け無しの成績を収め、MF反町太郎やDF梨本駿介といった1年生が躍動してきた。

「福島のフェスティバルの前のプリンス北信越で星稜(石川)に0-1で敗れて、そこで自分を含め、選手の意識が変わった。星稜戦は局面で激しい攻防が多かったのですが、そこをいなす力やもっと地上戦でゲームをコントロールする力を磨かないと、インターハイでは勝てないと危機感を抱くようになりました。星稜戦まではちょっとパワーでごまかしていた部分もあったのですが、そこはきっちりと細かい部分まで意識し直そうとして福島に臨みました。そこで手応えのある戦いが出来ましたし、1、2年生も台頭してきた。インターハイでそれを出していければと思っています」(田中監督)

 積み上げて来た準備をしっかりと表現するべく、新潟明訓は新潟の代表としてのプライドを持って、三重での決戦に挑む。

取材・文=安藤隆人

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