加藤蓮の一発で流通経済大柏が夏冬二冠に王手 [写真]=兼子愼一郎
取材・文=安藤隆人(提供:ストライカーデラックス編集部)
前日に準々決勝を戦い抜いたばかりとあって、立ち上がりから両チームの出足は重かった。ともに堅守を誇る流通経済大柏と矢板中央の戦いとあって、立ち上がりを見た時点で1点を争うゲームになると予想できた。
前半はともにに決定打を打つことができなかった。試合はオープンな展開となり、ロングボールが多くなる落ち着かない試合展開になった。前半は必然と言える0-0。
後半は勝負を決めるべく、両チームは次々と交代カードを切っていった。矢板中央は後半頭からFW望月謙に代えてFW大塚尋斗を投入し、後半7分にFW久永寿稀也に代えてFW山下育海を、後半14分にDF内田航太郎に代えてMF板橋幸大を投入。これまでの試合どおりの『必勝リレー』を施す。
対する流通経済大柏も前半43分にFW近藤潤に代えてFW熊澤和希を、後半11分にMF石川貴登に代えてMF加藤蓮を投入。いつもの顔ぶれを投入し、攻撃の活性化を図った。
この『必勝リレー』が実ったのは流通経済大柏のほうだった。後半19分、左サイドからDF近藤立都が山なりのクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだ加藤が走り込んでダイレクトシュート。唸りを上げてゴールに一直線に向かった弾丸ライナーがゴール左サイドネットに突き刺さった。
スーパーショットで均衡を崩した流通経済大柏は、これまで3試合連続無失点中の守備陣が矢板中央の攻撃をシャットアウト。4試合連続の完封勝利で、10年ぶりの決勝進出を果たした。
「矢板中央さんとは何度もお手合わせをしているし、事前のスカウティングでも十分にできていたので、最後まで冷静に対処できたと思う」。流通経済大柏・本田裕一郎監督はこう語ったが、試合内容に対しては「情けない。普通の試合だったら怒っています」と、低調な内容に終わったことに苦言を呈した。「もっと工夫してボールを保持しながら攻めたかったのに、ボールを奪ったら同サイドに展開してしまったり、相手を揺さぶることができなかった」。
今年のチームはMF菊地泰智、MF宮本優太を軸にパスをつなぎながらも、サイドチェンジからのワンツーなどを駆使して崩していくスタイル。特に選手権に向けてさらにその精度を上げてきただけに、疲労があるとはいえ、埼玉スタジアムの舞台で披露できなかったことは、到底満足のいかないことであった。
それは選手も同じだった。
「もっと良いサッカーを決勝で見せられるようにしたい」と菊地が語れば、「疲れがある選手がいるのは確かですが。ここまで来たら、最後は良いサッカーを見せたい」と宮本優も語る。
決勝の相手はインターハイ準決勝で対戦し、1-0で下した前橋育英。さらにプリンスリーグ関東では2連敗をしている相手であり、対戦成績は1勝2敗。4度目の対決でタイに持ち込んで、10年ぶりの優勝旗を手にすべく。流通経済大柏はラスト1試合に臨む。
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