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「16人がレギュラー」の矢板中央 攻め切って、8年ぶりのベスト4進出!

2018.01.05

2度目のベスト4進出を決めた矢板中央 [写真]=兼村竜介

取材・文=安藤隆人(提供:ストライカーデラックス編集部)

 矢板中央の今年のチームの武器は「選手層が厚くなったことで、いろんなバリエーションが持たせられるようになった」(高橋健二監督)ことだ。チームの中心的存在だったMF飯島翼が控えに回るなど、多くの選手が台頭。稲見哲行と松井蓮之、久永寿稀也の柱となる3年生も安定感が増したことで、チームの組織力はワンランクもツーランクも上がった。

 プリンスリーグ関東参入戦では昌平と日本航空を下して、来季のプリンス関東昇格を決めるなど、調子を上げて選手権に突入。結果、準々決勝まで駒を進めた。

 埼玉スタジアム2002での準決勝を掛けた日本文理との一戦でも、安定した力を発揮した。守備はCB稲見とボランチの松井が中心となって固めると、攻撃はFW久永がけん引。

 前半34分に高橋監督は早くも交代カードを切る。190センチの長身FW望月謙に代えて、181センチのFW大塚尋斗を投入。今年の必勝リレーとなりつつある『望月→大塚』を即座に決断すると、これがズバリ的中した。

 直後の前半36分、縦パスを受けたMF山下純平がさらに縦に浮き球のパスを送ると、これを大塚が長い足を伸ばして、鮮やかなトラップ。そのままDF1人をかわしてゴールに迫ってシュート。これは日本文理GK相澤ピーターコアミに阻まれるが、こぼれを山下純が押し込んで、矢板中央が先制に成功する。

 日本文理はエースMF久住玲以、1トップの亀山来駆を軸に反撃を試みるが、徐々に矢板中央の前への圧力に押し込まれ始める。後半、高橋監督はさらに攻撃のカードを切る。後半11分、左サイドバックの内田航太郎に代えて、MF板橋幸大を投入。左サイドハーフの江口隼人を左サイドバックに下げ、板橋を左サイドハーフに配置。

 ドリブラーの板橋は投入直後からキレのあるドリブルで左サイドを活性化。後半12分、右クロスをGKが弾いたこぼれ球に反応し、強烈なシュート。これはGK相澤のファインセーブに阻まれた。さらに後半13分には左サイドで仕掛けて正確なクロスを供給。中央で久永が合わせたが、これはバーをたたいた。

 さらに攻め手を強める矢板中央は、後半19分に久永に代えFW山下育海を、後半29分には山下純に代えてMF飯島を投入。高橋監督は次々と交代カードを切り、「攻め切って勝つ」姿勢を前面に出した。

 後半32分には山下育が決定的なシュートを放つが、これはゴールライン上にいた相手DFにクリアされる。後半40分には、大塚がカウンターからGKと1対1になりシュートを放ったが、バーの上。

 追加点こそ挙げることはできなかったが、最後まで日本文理のカウンターにも慌てずに対応し、矢板中央が1-0で押し切っての勝利を手にした。

「ウチのレギュラーは11人ではなく、交代枠5枚を含めた16人がレギュラーだと思っている」。試合後の高橋監督のこの言葉が、今年のチームを象徴していた。これで矢板中央は2009年度以来の8年ぶりのベスト4進出。チーム史上初のファイナリストに向けて、『16人のレギュラー』が歴史を塗り替える偉業にチャレンジする。

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