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「一番勝てないチーム」だった矢板中央、伝統の堅守速攻でベスト8進出

2018.01.04

神村学園の猛攻を耐えた矢板中央が準々決勝進出 [写真]=小林浩一

取材・文=篠幸彦(提供:ストライカーデラックス編集部)

「本当にほめてやりたいと思います」と、矢板中央・高橋健二監督は試合後の取材で思わず涙で声を詰まらせた。

 今年度は新人戦の決勝で敗れ、関東大会の予選ではまさかの1回戦敗退。県総体も準決勝で涙を飲んだ。トーナメントでことごとく結果を出せず、栃木の名門は苦しんでいた。高橋監督は「本当にノータイトルで、矢板中央の歴史の中でも一番勝てないチームだった」と自身にも辛い時期があり、選手たちも疑心暗鬼になっていたことを吐露した。

 しかし、夏を境に本来の矢板中央のスタイルを取り戻そうと、伝統である堅守速攻と割り切ってチーム作りを見直してきた。そうして乗り込んだ選手権の舞台だったが、初戦の三重高に2失点。何とか3-2でものにしたが、高橋監督は今一度、自分たちの基礎である守備意識を徹底させて、3回戦に臨んだ。

 案の定、神村学園の巧みなパスワークに翻ろうされたが、穴を空けない守備ブロックでしっかりと跳ね返していった。そして前半15分、左CKをファーで待つ高島祐樹が折り返し、稲見哲行がダイレクトのハーフボレーで先制点をたたきき込んだ。「我々はセットプレーが一つの得点パターン。そこが予定通りに結果を出せた」と、高橋監督も笑みを浮かべる。

 ただ、早過ぎた先制点は、その後の耐える時間帯を長くした。ワイドに陣形を敷く神村学園に右へ左へと何度も揺さぶられ、サイドから幾度も崩されかけた。しかし、その粘り強く強固な守備は、最後の中央部分はやらせず、強力な攻撃に耐えてみせた。打たれたシュートは15本。自分たちが放った3倍以上のシュートを浴びせられながら最後まで体を張り続けた。

「危ない場面もたくさんありましたが、しっかりとブロックを作って、体を張った矢板らしいひたむきなサッカーができたと思う」(矢板中央・高橋監督)。矢板中央の歴史の中で最も勝てなかったチームが、伝統の堅守を取り戻して選手権ベスト8まで駆け上がった。

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