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長崎総科大附の守護神・湊大昂 前年度覇者の前に立ちはだかる

2018.01.04

田中(14番)との1対1を制したGK湊大昂 [写真]=梅月智史

取材・文=安藤隆人(提供:ストライカーデラックス編集部)

 1-0の勝利の立役者は、長崎総科大附のゴールマウスを1年のときから守り続けているGK湊大昂(3年)だった。

 175センチと上背はないが、瞬発力と安定した重心移動、身体のバネを駆使したシュートストップの質は高く、キャッチング技術も高い。1対1の対応も冷静で、常に面を作りながらシュートコースを限定させ、得意のセービングの形に持っていくのがうまい。だからこそ1年のときから守護神の座を張り続けられる。

 前年度チャンピオンの青森山田に対しても、その安定感を発揮した。立ち上がりから猛攻を浴びた長崎総科大附は、前半10分のMF田中凌汰(3年)のミドルシュートがバーに、前半34分のMF郷家友太(3年)のシュートが右ポストに当たるなどの運にも恵まれたが、前半37分に田中に抜け出されるも、湊が冷静にコースを切りながら飛び出したことで、シュートは枠の外へ。

 後半、湊の集中力はさらに高まった。まずは同点に追いつきたい青森山田は、後半22分にMF浦川流樺(3年)に代え、195センチのDF三國ケネディエブス(2年)を前線に投入してきた。直後の後半25分、青森山田はDF鍵山慶司(3年)の右からのクロスを、中央で三國がドンピシャヘッド。ボールはゴール右隅に飛んだが、次の瞬間、「自然と身体が動いた」と湊が軽やかな横っ飛びから右手一本で外にはじき出した。

 フクダ電子アリーナがどよめくほどのビッグセーブでピンチを防ぐと、後半38分には右から侵入した田中に、1対1の場面を作られるが、これもドンピシャのタイミングで前に飛び出してシュートブロック。その直後のゴール中央からのミドルシュートも、目の前でバウンドする嫌なボールだったが、後ろにこぼすことなく身体に当てて、前に落としてキャッチするなど、青森山田に隙を一切許さなかった。

 後半アディショナルタイムにはFW中村駿太(3年)がドリブルで抜け出し、決定機を作り出すも、「みんなが少しずつ中村選手のシュートコースを消してくれていたので、僕は前に出て残りのシュートコースを消せばよかった。かなり落ち着いていました」と、またも絶妙なタイミングで飛び出して構えたことで、シュートを枠の外へ追いやった。

「インターハイでは終盤に集中が切れて負けてしまった。今回はそうならないように意識してプレーした」

 インターハイ準々決勝の流通経済大柏戦では、安藤のゴールで先制しながらも、終盤に連続失点し、1-2で敗れた。その苦い過去を繰り返さないように、湊は最後の最後まで集中力を保ち続けたからこそ、ゴールを許さなかった。

「全体的に1対1への対応は冷静にできたと思います。みんながコースを切ってくれたからこそだし、しっかりと面を作って対応できました。本当にみんなのおかげです」と、試合後、湊は謙遜しながら周りを立てたが、冒頭で述べたように彼のビッグセーブと安定した1対1の対応がなかったら結果は違っていた。

 次なる相手は因縁の相手・流通経済大柏。「次はインターハイのときのリベンジです。絶対に借りを返したいと思いますし、そこで集中して戦い抜いてこそ、今日の勝利が意味を持つと思います」と湊はさらなる躍動を胸に誓った。エース安藤は累積警告で出場停止となってしまったが、同じ準々決勝の舞台でリベンジに燃える気持ちは誰もが持っている。

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