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日章学園エースFW佐藤と流経大柏2年生DF関川、80分間見せたハイレベルの激しいバトル 

2018.01.04

激しいマッチアップを見せた関川(左)と佐藤颯(右) [写真]=梅月智史

 流通経済大柏vs日章学園の3回戦屈指の好カードは、Jリーグ内定FWとプロ注目の2年生CBによる、バチバチのマッチアップが展開された。ギラヴァンツ北九州に入団が内定している日章学園のエースストライカー佐藤颯汰と、流通経済大柏のCB関川郁万。今大会の主役候補の2人が、試合開始から激しくやりあった。

「相手はプロに行く選手なので、対戦が楽しみでした。試合前に(本田裕一郎)監督から『強く、強く行け』という指示があって、ガツガツ行くことが僕の与えられた使命だったので、かなり強く行きました」と、関川が気迫を前面に出した容赦ない球際と空中戦を挑むと、佐藤颯は「関川選手は思った以上のプレッシャーだった。試合前から自分にガッツリとマークに来ると思っていたけど、立ち上がりからあそこまで激しいとはちょっと予想の上を行った。それに気持ちを前面に出して向かって来るけど、闇雲じゃなくて、守備の仕方も上手かったので、かなり苦戦しました」と、立ち上がりこそ、少し関川に飲まれる形となってしまったが、すぐに冷静さを取り戻し、得意の初速の速いドリブルとオフ・ザ・ボールの動きで関川のハードマークを交わしに掛かった。

 19分、右サイドで素早く落ちて関川との距離を空けてボールを受けると、そのままドリブルで平行に持ち込んで左足一閃。強烈なミドルシュートはゴール左ポストを叩いた。これで関川の闘争本能にさらに火がつくと、37分にはカウンターからドリブルで侵入して来た佐藤颯の前に立ちはだかって、激しい球際でドリブルをストップ。こぼれたボールはCB瀬戸山俊がクリアをした。

 後半に入っても激しいマッチアップは続く。アタッキングサードでの激しい身体のぶつけ合いや、駆け引きを見せる中、0-0だった試合の均衡は崩れた。67分、流通経済大柏は左FKのリスタートからMF加藤蓮が先制弾を挙げた。これで日章学園は、より攻め手を強めなくてはいけなくなり、流通経済大柏はゼロで抑えることへの意識が強くなった。2人のマッチアップはさらに激しくなっていく。

 75分、左サイドにボールが行くと、佐藤颯は一瞬で視界から消えて、ファーサイドのスペースへ走り込んだ。浮き球のパスが届くと、胸トラップでボールを前に持ち出して、右足を強振。角度のないゴール至近距離から放たれたシュートは、ゴール右ポストを叩きゴールにはならなかった。

 結果、佐藤颯はノーゴールに終わり、試合も1-0で流通経済大柏に軍配が上がった。しかし、佐藤颯は関川のハードマークに合いながらも、3本のシュートを放ち、そのうち2本がポストに当たる惜しいシュートだった。

 試合後、関川は「佐藤選手は早いし、シュートも抜群だし、かなり怖い選手でした」と相手の強さを認めつつ、「でもゼロに抑えることが出来たし、マッチアップは楽しかったです」と充実した表情で感想を述べた。一方、敗れはしたものの、佐藤颯もまた充実した表情でこう口を開いた。

「ポストに当たった2本以外は(関川に)抑え込まれてしまった印象でした。オフの動きで剥がそうとしたけど、空中戦はほぼ弾き返されて、本当にいろいろ考えながらプレーした80分間でした。それに関川選手は凄かったけど、(マークを)外せたと思ってもちゃんとカバーが入っていて、流通経済大柏というチームの守備のレベルが凄く高いと思いました。でも、楽しかったし、すごく良い経験になりました」

 80分間、2人の間で交わされたバトルは、お互いを認める心があるからこそ、激しくてハイレベルなものだった。勝敗はくっきりと別れたが、フクダ電子アリーナの観客を楽しませてくれたこのバトルに心から敬意を表したい。

取材・文=安藤隆人

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