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山陰の雄・立正大淞南がベスト8入り、相手エース抑えて守護神GK 小笠姫馬が活躍

2015.08.05

文・写真=森田将義

 山陰の雄・立正大淞南が初戦の東北戦に続いて、PK戦を制して、8強に名乗りをあげた。

 勝敗を左右したのは、プロが熱視線を送る草津東のエースMF山本悠樹の存在だった。「相当、ええ選手」と南健司監督も舌を巻く彼に、とった対策は徹底した山本悠封じ。前線からの積極的な守備で、彼への配球を抑えつつ、ボランチのMF吉田海都をマンマークで配置し、持ち味を抑えに出た。それでも、序盤から、果敢な飛び出しを見せるFW高橋晃平らによる草津東の攻撃に手を焼いたが、「山本悠に決定的な仕事をされたのは5回。あれくらいはやられるかなというのは想定内」と振り返ったように、要所をしっかり抑えて無失点をキープ。守備からリズムを作ると、14分には自陣でのボール奪取から素早く攻撃に転換。FW井上直輝のパスからMF上西健也のゴールを奪って、試合を動かした。

 後半は、DF上林聖矢らによるサイド攻撃を見せた草津東が攻勢を強める展開に。48分に山本悠が中盤からゴール前に放り込んだフィードをDF宮迫晶矢にヘディングで叩き込まれ、追いつかれると、21分にはペナルティーエリアでMF鎌田麓を倒してしまい、PKを献上。絶体絶命のピンチを迎えたが、山本悠のキックをGK小笠姫馬がドンピシャの読みで防いだ。終了間際にも、クリアボールを前線で受けた山本悠が中央突破から、右サイドにパスを送り、折り返しを狙ったが、FW高橋晃平と合わず。1-1で前後半を終えて、勝負の行方はPK戦に委ねられた。

 ここで再び魅せたのは守護神、小笠。1番手・山本悠のキックを再び防ぐと、4番手のキックも読みを的中させて、ストップ。「PKが5本あれば、1本は止めてくれる。皆の中で、姫馬がいれば大丈夫というのはあった」という南監督の信頼に応える活躍を見せると、キッカーも「あれだけ、きわどい所に蹴られると止められない」(草津東・小林茂樹監督)という質の高いキックで、ネットを揺らし続けて、4人全員が成功し、ベスト8入りを掴んだ。次戦は隣県である鳥取県代表の米子北。先月11日にプリンスリーグ中国の試合で対戦した際は1-2で敗れている。「インターハイで当たるなら、もっとちゃんと見ておけば良かった」と南監督は笑うが、この日同様に対策はバッチリだろう。リベンジを達成できるか期待したい。

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