選手をそばで見守ってきた鈴木(左)と森尻 [写真]=金澤瑞季(スポーツ東洋)
文=金澤瑞季(スポーツ東洋)
関東大学サッカー1部リーグ戦で堂々たる戦いぶりを見せ、最終節を前に創部初の1部残留が決定した東洋大学サッカー部。この好成績の陰には、マネージャーの鈴木志歩と森尻智美の存在があった。
チーム全員が初めて経験する1部という舞台。2部リーグで戦っていたときより「ロッカールームに緊張感がある」と鈴木は話す。その緊張感から選手たちのサッカーに対する真剣さが伝わった。2人はその気持ちに応えられるように「自分たちがよりよいサポートをしていきたい」という思いでこの1年間選手たちを支えてきた。1部リーグはレベルが高く、思うような結果が残せない時期もあった。負けた試合の後に「あのタイミングでもっとこうしていれば」と考えるのは2人とも同じ。苦しいときも選手たちが「下を向かないように」と笑顔を忘れず、チームが一つになって1部リーグを戦い抜いた。
この1年間、2人が苦しいことも乗り越えてこれたのには理由がある。それは1部リーグが「先輩たちが残してくれた舞台」であるからだ。昨年1部昇格を果たした東洋大サッカー部だが、昇格にあと一歩届かず悔し涙を飲んだ年もあった。昨年の「アミノバイタル」カップ2016第3回大学サッカートーナメント大会で2回戦敗退を喫した桐蔭横浜大学戦後、先輩のマネージャーに「来年みんなが1部で戦えるように私たちが頑張るから付いてきて」と言われた。そしてその約半年後、それが現実になった。森尻は「私たちがやれる場所をつくってくれてうれしかった」とそのときを振り返る。先輩の努力を目の前で見てきたからこそ「先輩から受け継いだ東洋大の伝統を伝えられるように(鈴木)」という思いが強くあった。
誰よりもそばでチームを支え続けた2人。1部リーグでの健闘は二人の思いがあってこそのものなのだ。
スポーツ東洋のホームページ(http://sports-toyo.com/news/detail/id/7787)もご覧ください!
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト