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35年ぶり出場の日本体育大、PK戦制してインカレ4強へ…関西学院大は連覇ならず

2016.12.12

PK戦を制した日本体育大 [写真]=内藤悠史

 平成28年度 第65回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)の準々決勝が12日に各地で行われ、町田市立陸上競技場の第一試合では関西学院大学(関西第2代表)と日本体育大学(関東第2代表)が対戦した。

 連覇を狙う関西学院大は、10日の2回戦で専修大学を5-0と一蹴。ゴールラッシュを見せ、大会初戦を勝利で飾った。一方、35年ぶりのインカレ出場となった日本体育大は2回戦で静岡産業大学と対戦し、2-0と完封勝利。ベスト8に駒を進めた。

 立ち上がりから拮抗した展開となった。関西学院大はMF森俊介(アルビレックス新潟加入内定)が右サイドからスピードに乗ったドリブル突破を見せ、チャンスを演出。カットインからのシュートでゴールを脅かしたが、GK福井光輝の好守もあって、得点には至らない。対する日本体育大もMF高井和馬(関東1部リーグ得点王)を中心に、両サイドを広く使った攻撃で相手を押し込んだ。前半終了間際には高井が強烈な左足を枠に飛ばしたが、GK上田智輝がファインセーブ。スコアレスでハーフタイムを迎えた。

 後半は日本体育大が最終ラインの背後を取るパスでチャンスを作り出していく。スルーパスに反応したFW瀧本高志がGK上田をかわし、ドリブルでペナルティーエリアへ。無人のゴールへ蹴り込むだけ、という決定機を迎えたが、カバーに戻ったDF岡山宗星がシュートを身体に当てるビッグプレーを見せた。日本体育大は絶好のチャンスを活かせなかった。

 それでも、均衡を破ったのは日本体育大だった。71分、ペナルティーエリア左側で仕掛けた高井が相手との交錯で倒れ、PKを獲得。キッカーのMF小泉将来がゴールネットを揺らし、先制に成功した。

先制のPKを決めた日本体育大MF小泉将来 [写真]=内藤悠史

先制のPKを決めた日本体育大MF小泉将来 [写真]=内藤悠史

 リードを奪った日本体育大は追加点を狙っていく。77分には高井が最終ラインの背後へ抜け出し、ドリブルで前進。ペナルティーエリアに入ったところで背後からプレスをかけた相手DFに倒されたように見えたが笛は鳴らず、2つ目のPK獲得とはならなかった。すると、そこからのプレーで関西学院大が同点ゴールを記録する。縦への速い攻撃で右サイド深くまで突破し、最後はラストパスに反応したFW出岡大輝が流し込んだ。両チームのゴール前で明暗が分かれ、スコアは1-1となった。そして同点のまま、後半が終了。決着は延長戦に持ち込まれた。

鋭い突破で存在感を見せた関西学院大MF森俊介 [写真]=内藤悠史

鋭い突破で存在感を見せた関西学院大MF森俊介 [写真]=内藤悠史

 延長戦は互いに攻め合う展開に。108分には関西学院大の出岡がドリブルから強烈な左足シュートを放ったが、わずかに枠を越えた。110分には日本体育大の瀧本が最終ラインの背後へ抜け、ペナルティーエリア内で背後からユニフォームを引っ張られて倒されたように見えたが、ホイッスルは鳴らなかった。

 勝負はPK戦へ。先攻の日本体育大は2人目の小泉が、そして関西学院大は3人目のDF小川原一輝が失敗。3-3で迎えた5人目、日本体育大はMF室崎雄斗が成功した。後攻の関西学院大はMF徳永裕大がキッカーを務めたが、GK福井がコースを読み切ってキャッチ。4-3で、日本体育大がPK戦を制した。

GK福井光輝がPKをキャッチ。日本体育大の勝利が決まった [写真]=内藤悠史

GK福井光輝がPKをキャッチ。日本体育大の勝利が決まった [写真]=内藤悠史

 日本体育大がベスト4進出を決めた。15日の準決勝では、町田市立陸上競技場で明治大学(関東第1代表)と大阪体育大学(関西第3代表)の勝者と対戦する。

【スコア】
関西学院大学 1-1(PK:3-4)日本体育大学

【得点者】
0-1 73分 小泉将来(PK)(日本体育大学)
1-1 78分 出岡大輝(関西学院大学)

取材・文=内藤悠史

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