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小学生サッカー春の日本一決定戦「チビリンピック」とは? こどもの日、日産スで決勝開催

2016.05.03

JA全農杯チビリンピック2016小学生8人制サッカー大会に出場する10チーム

 5月3日から5日にかけて、JA全農杯チビリンピック2016小学生8人制サッカー大会が神奈川県横浜市内を舞台に開催。同大会は小学生年代における“春の全国タイトル”として知られているが、そもそもどんな大会なのだろうか?

 チビリンピックという名前からも分かるように、サッカーだけの大会ではない。5日の日産スタジアムにおいては小学生たちが卓球や各種短距離走、親子マラソンといった競技に臨む。ただ、サッカーはその中でも全国各地で予選大会を行い、さらに3日間にわたって行われることもあり、大きな注目を集める競技なのは間違いない。予選を勝ち抜いた全国トップクラスのチームにとっては新チームになって最初のビッグタイトル。「初めての全国大会」という選手も少なくないため、選手にとっては貴重な経験の場であると同時に“勝負の場”になる。

 大会のレギュレーションにはいくつかの特徴がある。その一つが大会名にもある“8人制”だ。現在は全日本少年サッカー大会や各種のリーグ戦でも、一人あたりのボールタッチ数を増やすことなどを目的に8人制が標準採用されることになったが、チビリンピックはその先駆け的な存在。11人制から8人制へ移行する際には、チビリンピックで取得した各種データが導入決定を後押ししており、小学生年代における少人数制サッカーのパイオニアとでも言うべき大会である。

 もう一つは独特のルールである“3ピリオド制”だ。通常サッカーは前後半に二分割して行うもの。ただ、チビリンピックではより多くの選手に出場機会を与えることを目的として、試合を三分割して行う“3ピリオド制”を採用している。独自の“縛り”として、第1ピリオドと第2ピリオドは選手の全員交代が義務づけられており、違うチームで戦うことを求められる。そして第3ピリオドは両ピリオドに出た選手の中から自由な起用が可能となり、ここで両チームベスト布陣での“決戦”となる方式だ。幅広い選手にチャンスがあると同時に、選手層の厚さやある種の戦略性も求められるルールと言えるだろう。

 北は北海道コンサドーレ札幌U-12から、南はソレッソ熊本U12まで、タフな地域予選を勝ち抜いた全10チームが横浜に集った。より幅広い選手に出場機会の巡ってくるレギュレーションがもたらす“総力戦”となる3日間。逆に言えば、普段はベンチに座っているような選手にとってビッグチャンスの大会でもある。5日の日産スタジアムで行われる決勝戦を目指す熱い戦いの中から、日本サッカーの未来を担う人材が育ってくることを期待したい。

文=川端暁彦

【JA全農杯チビリンピック2016小学生8人制サッカー大会】
[出場チーム]
◎グループA
チーム名(代表地区/都道府県)
・松本山雅FC(北信越大会/長野)
・屋島FC(四国大会/)香川)
・ディアブロッサ高田FC・U12(関西大会/奈良)
・北海道コンサドーレ札幌U12(北海道大会/北海道)
・大宮アルディージャジュニア(関東大会/埼玉)

◎グループB
チーム名(代表地区/都道府県)
・名古屋グランパス三好U12(東海大会/愛知)
・福山ローザスセレソン(中国大会/広島)
・MIRUMAE・FC U12(東北大会/岩手)
・JACPA東京FC(関東大会/東京)
・ソレッソ熊本U12(九州大会/熊本)

[大会日程]
◎5月3日(火・祝)~4日(水・祝)
1次ラウンド(日産フィールド小机)

◎5月5日(木・祝)
9時00分~ 準決勝(日産フィールド小机)
13時25分~ 決勝(日産スタジアム)

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