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流経大柏2度目のVへ…選手層の厚さと勝負強さを発揮できるか【高校選手権4強紹介】

準々決勝の立正大淞南戦に先発した流経大柏の選手 [写真]=平山孝志

 流通経済大柏は出場する度に優勝候補に挙げられ、多くのJリーガーを輩出する全国屈指の強豪だが、まだ選手権出場回数は今回で4回目と少ない。しかし、初出場となった第84回大会で初戦敗退した以外は、優勝(第86回)、ベスト4(第89回)と好成績を残している。それ以外は決して弱かった訳ではなく、やはり市立船橋を筆頭に、習志野、八千代などが並ぶ予選最激戦区・千葉県のレベルの高さを証明している。

 流通経済大柏の最大の魅力はその選手層の厚さにある。選手層が厚いと言っても、ただ部員が多いだけではない。全員がしっかりと鍛えられており、誰が入っても同じインテンシティーでプレーできるということだ。

 本田裕一郎監督は毎年のようにレギュラーを固定しない。プリンスリーグ、そしてプレミアリーグでもスタメンを毎試合のように変えてくる。春先レギュラーだった選手が、夏にはスタメン落ちやBチームに落ちたり、Bチームだった選手が秋以降はAチームに定着をしたりと、激しく入れ替わる。

「日々の練習が本当に気を抜くことが出来ない。調子が悪ければ外されるし、良ければ試合に出られる。そこに主軸だとか、3年だとか関係ないんです。僕もいつ外されるか分からないから必死です」

 こう語るのは、FC東京に入団することが内定しているMF小川諒也。プロ入り内定選手が危機感を持つほど競争は非常に激しい。現に背番号10を背負うMF相澤祥太は、春先はレギュラーだったが、夏以降はスーパーサブ的な役割になり、今大会準々決勝の立正大淞南戦は出場しなかった。決して能力が無い訳では無い。多彩なアイデアとパスセンスはトップクラスで、千葉県予選決勝の市立船橋戦では、FW福井崇志の決勝ゴールをアシスト。このパスはタイミング、スピード、場所すべてが完璧だった。その決勝ゴールを決めた福井もスタメンではない。選手権ではスーパーサブとして出場し、初戦の作陽戦では2-3で迎えた後半アディショナルタイムに起死回生の同点弾を決めるなど、勝負強さを発揮している。

 レギュラーがレギュラーを保証されている環境ではないからこそ、競争が激化し、チームの総合力を高め、変わらぬパワーを発揮する。故に流通経済大柏は『強い』と言われるのだ。

 そして今大会は紙一重の接戦をモノにし続けたことでさらに逞しくなった。前述した県予選決勝では前半0-2から、後半に3点を奪って逆転勝利。1回戦は3-3からのPK勝ち、2回戦の矢板中央戦も1-1からのPK勝ち(得点者・小川)。3回戦の水橋戦では試合終了間際の76分にFW高沢優也が決勝弾を挙げ、1-0の勝利。苦しみながらも役者が点を取り、勝ち上がってきた。準々決勝の立正大淞南戦では技術のあるアタッカーを揃え、攻撃力のある相手に対し、球際とセカンドボールで勝ち、思うようにプレーさせず3-0の快勝。尻上がりに調子を上げてきているのが分かる。

 準決勝の相手は同じ関東の前橋育英。プリンスリーグ、プレミアリーグと戦うリーグが違うため、今年度の公式戦での対戦は無い。ポイントは流通経済大柏のパワーをいかに発揮できるか。セカンドボールやイーブンボールでアドバンテージを握ることが出来れば、前橋育英のパスワークを封じることが出来る。準々決勝の様なサッカーが出来れば勝機は上がってくるだろう。果たしてストロングポイントを出して関東対決を制し、2度目の優勝に王手を懸けることが出来るか。

文=安藤隆人

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